2015年05月24日

リエナクトメントについて。2015年版(笑)

リエナクトメントについて。2015年版(笑)
あらためて、リエナクトメント(reenactment)について思ってる事を書いてみます。
もちろん、これが正しいと主張するものでも他者に押し付けるものでもないですよ。
自分や自分と一緒に活動する方の中での共通認識として持っておきたいと言うものです。

私の趣味はリエナクトメントです。
そう公言しているが、実は正確ではないです。
なぜならば私にとってリエナクトメントとは目的ではなく、手段だからです。

リエナクトメントとは再演である。
と言う言葉の定義はそう変わらないと考えますが、問題なのは「何を再演するのか」と言う点ではないか? と思います。
たいていのリエナクトメントを紹介している所には「当時の兵士の再現」等とかが書かれていますが、では当時の兵士って? となるのが普通ではないかと思います。

私はリエナクトメントとは「再現された状況の体験に必要な手段」であると考えています。

軍服や装備を身に付け、と言うのは誰でも想像し易いと思いますが、果たしてそれだけで再演なのか? と考えると私はちょっと違うと思います。

軍隊はすべからく理由と目的、そして命令が無ければ動かないと言うのは常識でしょうが、それは1兵士であろうとも同じであると考えます。
なんらかの理由、目的、命令があってその軍服を着、装備を身につけている。
つまり、ある一定の姿格好をするならば、それが行われていた状況をシミュレートし、付随する部隊の想定等を行う必要があるでしょう。
でなければ、どこかでちぐはぐな部分が出てきて当然です。

この事は、別にリエナクトメントの難易度を挙げて簡単にできなくさせよう、楽しみを奪おうと言う話ではなく、むしろその逆です。

以前から書いたり言ったりしてるように、不必要な物は、おかしな代用品を使うより無い方が良いと主張しています。

ある一定のシチュエーションを再現したいと考え、それに必要な物が揃っているならば問題は無いと思います。

しかし、それに必要な物が足りない場合。それは想定を考え、自分の持っているもので可能な状況を設定し直せば良いのではないでしょうか?

もちろんこれは、都合良く状況設定を変えると言う意味ではありません。
自分の装備、持ち物、イベントの都合の中で再現可能な状況を実際におあったであろう状況から選んで設定すると言う意味です。

何故都合良く変えないのか?
その理由は2つ。
1つは再現でなくなること。そしてもう1つは、軍隊の不条理さを体験するためです。
何事も自分の予想の範疇で、都合良く進まないのが軍隊です。

「不便を楽しもう」

不便に慣れ、それが不便と思わなくなってきた時。
レーションに慣れ、その単調な味に飽きた時。
軍服に飽き、装備を身に付けるのも嫌になりはじめた時。
本当にリエナクトメント(再現の体験)が始まるでしょう。

こう書くと、なんだか嫌な事ばかり、と思われるかもしれませんが。。。そりゃそーです。 軍隊が楽しいばかりの所なわけないですから。
むしろ嫌な事、理不尽、不条理、不潔、不快、面倒その他が連隊規模で徒党を組んでるのが軍隊です。

軍隊なんて、一生近寄りたくもない、と考えるのが普通。
と言うことは、これを読んでる多くの方は既に普通ではないわけですね(笑)

まぁ、軍隊の面倒な所は置いておいて面倒臭くない格好良い部分だけ真似して遊ぼう、と言う方も否定はしません。
余暇の遊びにケチはつけませんし、ドライブが好きな人すべてがレースに出なければ行けないなんて事は無いのです。


ただ。

戦争は実際に起こった事柄であり、真似をする兵士達は(たとえ抽象的な物であっても)実在した人達です。

私が行っているリエナクトメントでの辛さ、厳しさ、面倒くささその他の体感など、実際に戦地で過ごした方々とは比べるのも失礼でしょう。
しかし、それを理解するにもやってみなくてはわかりません。

バルジの戦いの寒さは、当時の被服装備で外で過ごした所で日本の冬では足りないかもしれませんが、暖房の効いた部屋で本を読むよりは「より、理解する」事ができると考えます。

彼らが戦地で何を感じ、何を考え、何を願ったか。
それを知るのにリエナクトメントだけではもちろん不十分なのは当たり前ですが、その断片だけでも体験できる趣味が、リエナクトメントと考えています。

○○軍の被服装備の研究、と言う趣味の方も良く見かけます。
私もやっております。
WW2期のアメリカ陸軍第100歩兵大隊(日系部隊)の被服装備の研究です。
私は大学にも行ってませんので、「研究」と言うものを理解してないかもしれません。
夏休みの自由研究、程度でしか知りません。
なので、その手法に当てはめてみます。

夏休みの自由研究をするにあたって行った項目はテーマの選択、構成の作成、資料調査、実験、まとめ。と言った所でしょうか。

テーマは書いた通り。
構成は今、ここで書いてる(笑)
資料調査は一次資料、本、写真、証言と言った所。
そして実験と実証がリエナクトメントになります。
実験の結果は、体験と経験として参加者の身体に刻まれていきます。
その結果を元に、それ以降はより正確に近くなった実験ができるわけですね。

研究、と称するからにはいつか研究成果を発表しなければ、と思いますがまぁ本にするような事はないので、このブログの記事とFacebookが発表だと思って下さい(笑)


もちろん私も偉そうに書いていても、当初からこのような考えを持っていたわけではありません。

初めてリエナクトメントと言う言葉に触れて15年程度。
難儀なおっさんに引きずり回されて、様々なイベントに参加して体験し、多くの方とお話をし、考え方の交流を重ねた、その上での1つの解答です。
このリエナクトメントに対する考えを持つようになって、私は趣味を趣味としてどんな場であっても堂々と言えるようになりました。
例え実際に戦地へ行った方に対しても。
お叱りを受ける事もありますし、残念ながら気分を害される方も居るでしょう。
喜んで下さる方が多い、と知ったのはハワイに初めて行った時でした。

これらの活動を通じて、一番言える事は「戦争はあかんなぁ」と言う事ですよ、えぇ。

なんであかんか?

それを身を持って体感するために、リエナクトメントはあるのだと思います。

以上、取り留めもなく書きました。
乱文すみません。
最後まで読んで下さって感謝します。

我々BCo/100Bnは共に活動する方を随時募集しております。
以前にも書きましたが、BCoはチームではありません。
イベントごとに、その時の規定に従い中隊の一員である自覚を持って参加してくれた方、それがBCoです。
その次のイベントではドイツ側行くわ、なんて人も普通に居ます(ウチの代表者ですが)


"Welcome! Anyone who wanted to fight" 「戦う気があるなら、誰でもウェルカム!」
※日系人部隊である第100大隊を隷下に迎えるにあたって、第34歩兵師団長 チャールズ・ライダー少将が言ったとされる言葉です。
これをリエナクトメント・グループ「BCo/100bn」の部隊モットーとしています。

リエナクトメントについて。2015年版(笑)

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Posted by 先任  at 05:34 │Comments(0)リエナクトメントについて

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