2016年10月21日

WW2アメリカ陸軍歩兵中隊の編成

メインサイトに新しくUPしておりますWW2期における、アメリカ陸軍歩兵中隊の編成について。

http://www.eonet.ne.jp/~kfir/


WW2アメリカ陸軍歩兵中隊の編成


※U.S.ARMY Table of Organization and Equipment No. 7-17 (26 February 1944)を参考。

上記の資料を基に作成致しました。
階級の日本語訳については諸説ある所ですが、日本陸軍の階級に照らしつつアメリカ軍の態勢に合わせる形で表現しております。

また、この編成表は1944年2月に制定されており、「オーバーロード作戦」前にはこれに合わせる形にしていたかと思われますが、実際には全ての面で人員が不足しており、必ずしも表の通りでは無かったことが伺えます。
特に下士官の不足により階級が1つ、2つ下の者が代行していた例が多いと考えます。
例えば表では分隊長はSsgとなっていますが、実際に分隊長をしていた多くはSgtであったと考えます。
また定数ではCplは中隊に1名となっていますが、実際には多くのCplが存在し、副分隊長や時には分隊長にもなっていたようです。※当時のレポート等を参照
これは私見ですが人員不足に加え「階級より下の役職には付けない」と言うことが理由だったのではないでしょうか?

しかしながら、火器の定数は減る事はあっても余剰が増える事は滅多になく、例えば一般に思われているほどSMG=トンプソン短機関銃等を保有していない点も興味深いです。
※トンプソンSMG=トミーガンは通常、車両の護身用として用いられ、また本部要員が主に使用していたようです。
中隊の直轄斥候や本部勤務者の歩哨にも用いられていたと思います。

なお、装備者指定の無い火器については本部にて管理されており、任務の必要に応じて貸出される事が普通です。
またM1903A4ライフル(狙撃銃)については、M1ライフルの不足により定数が割り当てられていましたが、前線の小銃小隊においてはM1ライフルを使用していた事が多かったようです。

将校の拳銃については個人の携行装備であり、中隊保有火器ではないため記載しておりません。

火器定数
WW2アメリカ陸軍歩兵中隊の編成

将校定員
WW2アメリカ陸軍歩兵中隊の編成

下士官兵定員
WW2アメリカ陸軍歩兵中隊の編成
WW2アメリカ陸軍歩兵中隊の編成





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