2023年11月13日

2024 新年会のお知らせ。



BCo/100Bn 第1小隊は2024年に新年会を実施します。

日時 2024年1月6~7日にかけて
場所 京都府某所(参加者には詳細をお知らせいたします)
参加費 4000円(予定)
想定 1944年1月 イタリア戦線 マジョ高地群
    第34師団第133連隊第100歩兵大隊B中隊
被服・装備

※ 実物、複製品、代用品の使用可。
  ・複製品については極端に形状、素材が違っていたり色が違っていなければ使用可能。
   判断が付かない場合は問い合わせ下さい。
  ・代用品についても複製品に準じます。
※ 被服、装備は一部を除き「推奨ではなく、必須」です。 無い場合、忘れた場合は参加できません。
※ 夜間状況を行います。酒類は禁止いたします。その他軍組織の再現を乱す行為は禁じます。
※ 防御の状況下での野営となりますので、暖房やレギュレーションに記載の無い被服等は使用できません。
※ 事前相談なく、上記を守れない、指示に従わない場合は退場していただく場合がございます。

  ・被服
   ODフィールドジャケット(通称M41ジャケット)※34師団章縫付け
   もしくはウィンタースコンバットジャケット(通称タンカース) (但しウールオーバーコートとの併用不可)※34師団章縫付け
   リバーシブル スキーパーカー 重ね着可(但しウールオーバーコートとの併用不可)
   ウールサージトラウザース(通称マスタードパンツ) 37年型及び42年型スペシャル。44年型不可。
   トラウザースベルト
   ウィンタースコンバットトラウザーズ重ね着可

   ウールシャツ(通称マスタードシャツ)37年型及び42年型スペシャル。
   サービスシューズ・タイプIII(通称M43)
   レギンス38年型後期型(OD3、金具黒塗装タイプ)
   オーバーシューズ(推奨 無い場合も参加は可能ですが、靴下を2重履きする等、防寒に気を付けて下さい)
   ※重ね履き用靴下は内側は無ければ現用品等も可)
   シューパック不可
 
 
   ニットキャップ(形状、色が著しく違う複製品は使用不可。判らない場合は事前に問い合わせる事)
   ウールグラブ若しくはレザーパームグローブ

   マフラー(色が著しくおかしくしくなければ可、毛布切断マフラー可)
   夏用下着上下
   防寒下着上下(ウール50、コットン50混紡の物)
   ウールセーター(5ボタン、スリーブレスどちらも可)
   
   ウールオーバーコート(ウィンタースコンバットジャケット着用時は不可)
   
   レインコート(推奨)

  ・装備 ※装備位置
   M-1928ハバーザック
   Tハンドルショベル ※ハバーサック 替えてピックマトック可
   M1923カートリッジベルト ※ポケット無いは詰め物をする事(重量があるものが望ましい)
   水筒 ※ベルト右腰後方 ※実際に水が飲める物。
   包帯ポーチ ※ベルト左腰 包帯または詰め物を入れる事。
   銃剣     ※ベルト左腰後方またはハバーサック
   ガスマスクバック(ライトウェイト) ガスマスクまたは詰め物を入れる事。
   手榴弾 ~3個 無くても可
   アムニションバンダリア1~2 詰め物をする事 無くても可

   M1ヘルメット ※34師団章をペイント
  (プラスチックヘルメット不可、ヘルメットネットはラージメッシュのみ可)
  毛布切断垂布可
   ハーフテント(OD、カーキ共に可、カーキ推奨)
   ウールブランケット×2(50年代までは使用可)

  ・使用可能火器
   M1ライフル
   BAR、機関銃等要相談


これらの装備類は原則、自弁でご用意いただきますが、「どうしても○○だけ用意が難しい」等の場合、余剰品のレンタルもしくは販売できる場合もあります。
ご相談下さい。









階級(役職)
  ・事前に指名

1Sq/1pt/Bco/100bn

・Sgt.
・Cpl.
・Pfc.
・Pfc.
・Pfc.
・Pfc.
・Pvt.(BAR-GUNNER)
・Pvt.(BAR-ASSISTANT)
・Pvt.(BAR-AMONITION)
・Pvt.
・Pvt.
・Pvt.

  
記録員

※基本的にPvt 兵のみの募集です。

給食
  ・1日目昼食 Bレーション
  ・1日目夕食 Bレーション
  ・2日目朝食 Bレーション
  ・2日目昼食 B レーション
   

細部、規定については皆様のご意見、希望を反映しつつ変更、追加する可能性があります。
※ 2023年11月25日 レギュレーションに追記。

参加希望調査をしますので、希望される方は此方へのコメントかメッセージ、Twitter等でお知らせ下さい

質問・疑問については遠慮なく書き込みをお願いします。

※冬季、山間部での野営であり、装備規定に満たない方の参加はできません。
※あくまで有志による私的キャンプです。事故、怪我等に関しては参加者個人の自己責任に帰するものとします。








  


Posted by 先任  at 15:43Comments(0)リエナクトメントについて

2023年10月21日

2023年4月29日 第102回ヴィクトリーショー展示



すいぶんと間が開いてしまいました。。。
2023年4月29日に東京浜松町、都立産業貿易センターにて開催されました「第102回ヴィクトリーショー」にて60mm迫撃砲をテーマとした展示を行いました。













展示は実物の迫撃砲(加工され射撃できなくされたもの)の他、各種弾薬、それらの運搬装備等を中心として体系的に表示し、トルソーでは迫撃砲班員の服装、装備を展示いたしました。







また、パネルを使用してその開発経緯から実際の運用、また操法等を視覚的に判りやすくを心がけて展示。
さらに、同年3月に実施しました、迫撃砲班の再現の様子もパネルにてご紹介いたしました。





リエナクトメントにおいては「物」も大切ですが、運用に関しても同様以上に大事であると考えています。
当時の写真を見て知る、FM(フィールドマニュアル)を見て操法を知る、また「物」を見て実態を知る、そして実際に野外で取り扱ってみる事でその体験から様々な事を知る事ができます。
これらを総合的に行う事で、より当時に可能な限り近付いて知る事ができます。
それがリエナクトの醍醐味かなと、私は思っています。

お知らせ1


写真展「アロハの桜2」紡ぐ者達
大阪/中津、イロリムラ」にて
2023年10月18日から23日まで開催中です。





植樹祭より5年。
過ぎ去る四季の中、日々成長していく新アロハの桜と、それを見守る人々をテーマにした写真展です。



お知らせ2
BCo/100Bn 第1小隊は2024年に新年会を実施します。
日時 2024年1月6~7日にかけて
場所 京都府某所(参加者には詳細をお知らせいたします)
参加費 3000円(予定)
想定 1944年1月 イタリア戦線 マジョ高地群
    第34師団第133連隊第100歩兵大隊B中隊
被服・装備

※ 実物、複製品、代用品の使用可。
  ・複製品については極端に形状、素材が違っていたり色が違っていなければ使用可能。
   判断が付かない場合は問い合わせ下さい。
  ・代用品についても複製品に準じます。
※ 被服、装備はすべて「推奨ではなく、必須」です。 無い場合、忘れた場合は参加できません。

  ・被服
   ODフィールドジャケット(M41ジャケット)※34師団章縫付け
   もしくはウィンタースコンバットジャケット(タンカース) ※34師団章縫付け
   
   ウールパンツ
   ウィンタースコンバットトラウザーズ重ね着可

   ウールシャツ
   M43サービスシューズ
   レギンス
   オーバーシューズ
 
   ニットキャップ(形状、色が著しく違う複製品に注意)
   ウールグラブ若しくはレザーパームグローブ

   マフラー(色が著しくおかしくしくなければ可、毛布切断マフラー可)
   防寒下着上下(ウール50、コットン50混紡の物)
   
   ウールセーター(5ボタン、スリーブレスどちらも可)
   ウールオーバーコート(ウィンタースコンバットジャケット着用時は不可)
   レインコート

  ・装備 ※装備位置
   ハバーザック
   Tボーンショベル ※ハバーサック
   M1923カートリッジベルト
   水筒 ※ベルト右腰後方
   包帯ポーチ ※ベルト左腰
   銃剣     ※ベルト左腰後方またはハバーサック
   ガスマスクバック(ライトウェイト)

   M1ヘルメット ※34師団章をペイント
  (プラスチックヘルメット不可、ヘルメットネットはラージメッシュのみ可)
  毛布切断垂布可
   ハーフテント(OD、カーキ共に可、カーキ推奨)
   ウールブランケット×2

  ・使用可能火器
   M1ライフル
   BAR、機関銃等要相談


これらの装備類は原則、自弁でご用意いただきますが、「どうしても○○だけ用意が難しい」等の場合、余剰品のレンタルもしくは販売できる場合もあります。
ご相談下さい。

階級(役職)
  ・事前に指名

1Sq/1pt/Bco/100bn

・Sgt.
・Cpl.
・Pfc.
・Pfc.
・Pfc.
・Pfc.
・Pvt.(BAR-GUNNER)
・Pvt.(BAR-ASSISTANT)
・Pvt.(BAR-AMONITION)
・Pvt.
・Pvt.
・Pvt.

  
記録員

※基本的にPvt 兵のみの募集です。

給食
  ・1日目昼食 Kレーション
  ・1日目夕食 Kレーション
  ・2日目朝食 Kレーション
  ・2日目昼食 B レーション
   

細部、規定については皆様のご意見、希望を反映しつつ変更、追加する可能性があります。
参加希望調査をしますので、希望される方は此方へのコメントかメッセージ、Twitter等でお知らせ下さい

質問・疑問については遠慮なく書き込みをお願いします。

※冬季、山間部での野営であり、装備規定に満たない方の参加はできません。
※あくまで有志による私的キャンプです。事故、怪我等に関しては参加者個人の自己責任に帰するものとします。
  


2023年08月16日

2023年7月 第103回ヴィクトリーショー展示

報告が遅くなりましたが、2023年7月30日に第103回ヴィクトリーショーが東京浜松町の都立産業貿易館にて開催されました。

私どもBCo/100Bnは今回は「関西ヒストリカルイベント」が9月に開催しますリエナクトメンjント「パシフィックフロント1942の展示協力をいたしました。



第二次大戦初期にけるアメリカ陸軍の夏季、熱帯における軍装です。






その他、古鷹屋様、竹の会様の協力と併せてイベントレギュレーションに沿った日本陸軍とアメリカ陸軍の被服装備について展示いたしました。










こちらは日本陸軍に関する展示です。
レギュレーションやイベントの詳細は関西ヒストリカルイベントのWebサイトをご確認下さい。









こちらはアメリカ陸軍に関する展示です。
レギュレーションやイベントの詳細は関西ヒストリカルイベントのWebサイトをご確認下さい。

「パシフィックフロント1942」はBCo全面協力により、9月16-17日に群馬県伊香保で開催されますリエナクトメントです。
これまで多く開催されてきたエアソフトガンによる「撃合い」は行わず、軍隊、歩兵の行動に主眼を置いて実施いたします。
ご興味がある方は、是非Webサイトをご覧下さい。








  


2023年05月17日

MVG2023 in ASAMA 参戦のお知らせ。

2023年5月27~28日に北軽井沢 旧浅間サーキットにてサムズミリタリ屋主催により開催される国内最大級のミリタリービッグイベント「MVG2023」に参加いたします。





今回のBCoは、軍用テントエリアにてM-1934ピラミダルテントの設置と展示(実際にメンバーが生活しています)。
また塹壕展示エリアにおいて、M1917 30口径水冷機関銃及び、M-1919A4 30口径軽機関銃の射撃陣地を構築し、展示いたします。








今回は厳密に状況下で過ごす「リエナクトメント」は行わず、リエナクトメントについて実際に皆さまに見て頂くための展示を中心に行う予定です。













B中隊第1小隊 MVG野戦築城訓練、展示について

目的
・野戦築城の体験、展示。

日時
2023年5月27日〜28日にかけて。
※状況中は緊急時、必要時を除き駐車場所等への移動はできません。
 状況中は緊急連絡手段(携帯など)を除き、現代品の使用、持ち込みは禁止します。

場所
群馬県吾妻郡長野原町北軽井沢 浅間サーキット 近郊

参加費
イベント参加費4000円+レーション4食支給2000円

想定
1944年6月 イタリア戦線 ヴェルベデーレ近郊

部隊1pt/DCo/100Bn/442RCT


・訓練予定
 ・5月27日
大天幕設営。
30口径水冷機関銃、30口径軽機関銃掩体構築

 ・5月28日
展示・交流等


被服・装備

※ 実物、複製品、代用品の使用可。
・複製品については極端に形状、素材が違っていたり色が違っていなければ使用可能。
判断が付かない場合は問い合わせ下さい。
・代用品についても複製品に準じます。
※ 被服、装備は※推奨と書かれた物以外は「必須」または選択です。 
無い場合、忘れた場合は参加できません。

・被服
ODサマースリーブレスアンダーシャツ(タンクトップ)
ODアンダードロワーズ(ODボクサーショーツ)
ODウールクッションソールソックス
ODフランネルシャツ※34師団章着用
ODフィールドジャケット(M41ジャケット)※34師団章着用
ODウールトラウザース

タイプIIIサービスシューズ(M43)及びレギンス
 
M-1941ウールニットキャップ(形状、色が著しく違う複製品は使用不可)

ODまたはホワイトウール-コットン混毛ドロワーズ(ウール50、コットン50混紡の物のみ代用可) ※推奨
ODまたはウール-コットン混毛アンダーシャツレインコート(ウール50、コットン50混紡の物のみ代用可) ※推奨

・装備 共通
ハバーザック
エントレンチングツール(M1910またはM1943)またはピックマトック
M36サスペンダー併用可 ※ストラップ切断を推奨
M1910(各タイプ使用可)水筒及びカバー
包帯ポーチ(M1942型推奨、43型可)
ガスマスクバック(ライトウェイト)

・装備 機関銃射手及び助手、弾薬手
M1936ピストルベルト
M3ナイフ&M8スカバード
M1911A1拳銃及びホルスター

・装備 弾薬手 M1カーバイン
M1936ピストルベルト
M3ナイフ&M8スカバード
カーバインカートリッジポケット(2個~3個)

・装備 機関銃分隊長及びその他 ライフル
M1923カートリッジベルト
M1銃剣またはM1905E1銃剣&M7スカバード

M1ヘルメット(大戦型チンストラップの物に限る) ※34師団章ペイント
(プラスチックヘルメット不可、ヘルメットネットはラージメッシュ及び四角く細かい目のスモールメッシュ可)
ハーフテント(OD、カーキ共に可、カーキ推奨)
ウールブランケット×2
メスキット

フィールドコット(フレーム木製、シートはキャンバス製に限りますが、色は問いません)

・使用可能火器
M1911A1拳銃またはM1カーバインもしくはM1ライフル

これらの装備類は原則、自弁でご用意いただきますが、「どうしても○○だけ用意が難しい」等の場合、余剰品のレンタルもしくは販売できる場合もあります。
ご相談下さい。
再現時期から防寒下着を除く冬季被服は使用不可とします。
但し、急激な天候気象の変化に備え、防寒対策を車両で準備しておいて下さい。
(ウールオーバーコート、ウィンタースコンバットユニフォーム等)
当日、安全を考慮して必要と認めた場合に使用します。


階級(役職)
  ・事前に指名

HMG-Section/1pt/DCo/100Bn/442RCT


記録員

※基本的にPvt 兵のみの募集です。

宿営
大天幕使用による管理野営。
時間を区切って、他グループ等との交流は行います。
その際、飲酒も許可します。
但し掩体付近及び天幕内への雰囲気を損なう物の持ち込みは禁止致します。

給食
  ・1日目昼食 10-in-1レーション
  ・1日目夕食 10-in-1レーション
  ・2日目朝食 10-in-1レーション
  ・2日目昼食 10-in-1レーション











  


Posted by 先任  at 22:21Comments(0)リエナクトメントについて

2023年04月14日

第101回ヴィクトリーショー 通信機材展示

2023年1月28日、29日 サムズミリタリ屋様主催による国内最大のミリタリーショー「第101回ヴィクトリーショー」が東京都港区浜松町の都立産業貿易センター浜松町館の4階、5階にて開催されました。



BCo/100Bnは4階中央にてWW2アメリカ陸軍通信機材に関する展示を実施致しました。

以下、展示した機材についてご紹介いたします。



TELEPHONE EE-8B & HAND SET TS-9
TELEPHONE TP-9 & HAND SET TS-9
TELEGRAPH TG-5 & HEAD SET HS-20
BATTERIES BA-30

REEL EQUIPMENT CE-11
WIRE SPOOL DR-8 & STRAPS ST-34&35 RL-39
HAND SET TS-10 & STRAP ST-33


TOOL EQUIPMENT TE-33
BELT CASE CS-34
ELECTRICIAN’s POKET KNIFE TL-29 & PRIERS TL-13

TOOL EQUIPMENT TE-5
SCISSORS & CUTING PRIERS & ELECTRICIAN’s POKET KNIFE TL-29
SCREWDRIVER & RULER


有線電話とその構成品。
また電鍵や電話線のリール及びその携行用付属品等を全て実物で展示いたしました。







有線電話通信で必須となる、電話線の補修に必要なスキルを実演展示いたしました。
大変「地味」な実演でしたが、いかがでしたでしょうか。




有線電話は実際に来場された見学者に使用していただき、その感度や音声、使用方法を体験していただきました。






SWITCHBOARD BD-71
CHEST SET TD-1 & HEADSET HS-19
BATTERIES BA-30

電話交換機。
6回線まで接続可能で、上記のCE-11やEE-8を接続できます。
作動はBA-30(BATTERY Single-1 = 単一電池)が必要です。



 
SCR-609(BC-659) & MICROPHONE T-17 & HEAD SET HS-30
CASE CS-137

SCR-300(BC-1000) & HAND SET TS-15

LOUDSPEAKER LS-7
MICROPHONE T-45

SCR-536(BC-611)
BATTERY ADAPTER FT-50
BATTERY BA-38

歩兵中隊以下で使用された無線機3種類です。

SCR-609/610無線システム(BC-659送受信機)は第二次世界大戦中にアメリカ陸軍が使用した無線機で、バッテリー使用の据置型がSCR-609、車両電源使用の車載型がSCR-610とされており陸軍の歩兵及び砲兵隊の全ての車両での使用が可能でした。
元々砲兵隊で使用した他、歩兵中隊以上や陸軍航空隊でも使用されています。
 スピーカーが内蔵されている他、ハンドセット、ヘッドセット、スピーカー等も差込みプラグ式で各種のものが使用可能でした。
REMOTE CONTROL UNIT RM-29を使用する事で有線電話回線と接続する事も可能です。


SCR-300無線システム(BC-1000送受信機)は第二次世界大戦中にアメリカ陸軍が使用した携帯無線機で、兵士1人が背中に背負って行動可能な点から「ウォーキートーキー」と呼ばれました。
下半分がバッテリー、上半分が無線機で上下連結して使用しシンプルながらもスケルチ回路、自動周波数制御回路、水晶制御校正回路を持ち、40chの切り替えが可能。
またハンドセット、ヘッドセット、スピーカー等も差込みプラグ式で各種のものが使用可能でした。

SCR-536無線システム(BC-611送受信機)は、第二次世界大戦においてアメリカ軍によって使用された携帯無線機で、当時最も小型の無線機であり、通称「ハンディトーキー」と呼ばれていました。
堅牢な防水防塵ケースに収納され、充分な強度がありました。
操作はアンテナを引き出すと電源が入り、収納すると電源切。
チャンネルの変更は発振水晶を交換する仕組みで送話ボタンを押すと送信という、大変シンプルな設計。
音量は大変小さく、受話器に耳を当てていないとほとんど聞こえません。




その他の機材等。
特に伝書鳩の輸送ベストは人気でしたねw

PIGEON VEST PG-106/CB
 
FLASH LIGHT TL-122B

HOLDER M-167A

MESSAGE BOOK M-210

TAPE TL-83

COIL C-114












次回、2023年4月29日のヴィクトリーショーでは、60mm迫撃砲に関する展示を実施予定です。





また、B Co/100Bnは2023年5月3~4日に開催される第二次世界大戦リエナクトメント「HGG-17 サッセッタの戦い」の開催に協力しています。
このイベントは、1944年6月のイタリア戦線を再現するもので、アメリカ軍陣営の募集は「第100歩兵大隊B中隊」です。

レギュレーションをご確認の上、是非ご参加下さい!!


  


2022年10月29日

2023 新年会のお知らせ。

2023年も恒例の新年会を実施予定です。
参加を希望される方は、下記内容を熟読しご理解の上で当方に事前連絡の上、ご参加をお願いいたします。



場所:群馬県伊香保「Boot-Camp-Ikaho
目的:冬季装備を使用しての野営の体験、訓練・通信中継所の設営、警戒要領。
日時:2023年1月2日0800時~3日1300時。
参加費:参加費は4食支給込みで4000円とします。
想定:1945年1月 南フランス・カスティオン近郊(シャンパンキャンペーン)
部隊:HQCo/100Bn/442RCT

※集合時刻は0800厳守ですが、事情により遅延の場合は連絡する事。
※参加希望者にはあらためて場所詳細をお知らせ致します。
※状況中は緊急時、必要時を除き駐車場所等への移動はできません。
※状況中は緊急連絡手段(携帯など)を除き、現代品の使用、持ち込みは禁止します。

被服・装備
※ 実物、複製品、代用品の使用可。
・複製品については極端に形状、素材が違っていたり色が違っていなければ使用可能。   
判断が付かない場合は問い合わせ下さい。  
・代用品についても複製品に準じます。
※ 被服、装備はすべて「推奨ではなく、必須」です。 無い場合、忘れた場合は参加できません。

・被服 ※師団章、連隊章等無し
サマースリーブレスアンダーシャツ
ウール-コットン混毛アンダーシャツ(ウール50、コットン50混紡の物) 白色・OD共に可。
ウールシャツ(マスタードシャツ)
ウールセーター(5ボタン、スリーブレス共に可)

ジャケットは下記の3種から選択(部隊章無し)
・ODフィールドジャケット(M41ジャケット)
・M1943フィールドジャケットを推奨。
・ウィンタースコンバットジャケット(タンカース)可

コート類 下記の3種から選択
・ウールオーバーコート
・マウンテンパーカー(ライナー含む)
・オーバーコートタイプマウンテンパーカー(ライナー含む)
 
アンダードロワーズ(白色・OD共に可)
ウール-コットン混毛アンダードラウアー(ウール50、コットン50混紡の物) 白色・OD共に可。
ウールパンツ(マスタードパンツ)

ニットキャップ(形状、色が著しく違う複製品に注意)
ウールグラブ若しくはレザーパームグローブ
マフラー(色が著しくおかしくしくなければ可、毛布切断マフラー可)

レインコート   
      
靴 下記より選択
・M43サービスシューズとレギンス+オーバーシュー
・コンバット(バックル)ブーツ+オーバーシュー
・シューパック。   

・装備 OD3及びOD7どちらも可  ※装備位置   
ハバーザックまたはM1943フィールドパック   T
TハンドルショベルまたはM1943ショベル ※背嚢   
M1923カートリッジベルト   
水筒 ※右腰後方   
包帯ポーチ※右腰前方   
銃剣※左腰後方   
ガスマスクバック(ライトウェイト)

M1ヘルメット ※ペイント無し(プラスチックヘルメット不可、ヘルメットネット無し)
ハーフテント(OD、カーキ共に可、カーキ推奨)
ウールブランケット×2


・使用可能火器   
M1ライフル   
M1カーバイン   
BAR要相談

これらの装備類は原則、自弁でご用意いただきますが、「どうしても○○だけ用意が難しい」等の場合、余剰品のレンタルもしくは販売できる場合もあります。ご相談下さい。


階級(役職)
・事前に指名
HQCo/100Bn/442RCT※参加者の確定で変更有り。

※今回は某部隊との対抗演習となります。情報を統制するため、参加希望者には別途、2023新年会専用のグループサイトに招待し、調整を行います。

本部
記録員 
※基本的にPvt 兵のみの募集です。
給食
・1日目昼食 10in1 レーション  
・1日目夕食 10in1 レーション  
・2日目朝食 10in1 レーション  
・2日目昼食 10in1 レーション   

細部、規定については皆様のご意見、希望を反映しつつ変更、追加する可能性があります。参加希望調査をしますので、参加の可否お知らせ下さい
質問・疑問については遠慮なく書き込みをお願いします。
※冬季、山間部での野営であり、装備規定に満たない方の参加はできません。※あくまで有志による私的キャンプです。事故、怪我等に関しては参加者個人の自己責任に帰するものとします。

(※このページは逐一更新します)









  


Posted by 先任  at 04:22Comments(0)リエナクトメントについて

2020年06月14日

WW2 アメリカ陸軍基本動作 Vol.7 執銃2

WW2アメリカ陸軍における執銃動作の第3項です。
今回は執銃時の基本姿勢である"RIGHT SHOULDER ARMS"「右担え銃」、"LEFT SHOULDER ARMS"「左担え銃」、"PARADE REST"「整列休め」、"RIFLE SALUTE"「執銃時の敬礼」、"FIX BAYONETS"「着け剣」及び"UNFIX BAYONETS"「取れ剣」について紹介いたします。


"ORDER ARMS"「立て銃」からの"RIGHT SHOULDER ARMS"「右担え銃」
"RIGHT SHOULDER ARMS"「右担え銃」 ライトショルダー アームズ


"RIGHT SHOULDER ARMS"「右担え銃」 動作1,2


"RIGHT SHOULDER ARMS"「右担え銃」 動作3,4

"RIGHT SHOULDER"(予令)に続き"ARMS"(動令)が命令されたならば、
1挙動目、右手が顎の位置に来るまでライフルを持ち上げバットは右腰の前、バレルは左肩付近として身体を斜めに横切るようにする。
同時に左手は掌を上に向け、手首をまっすぐ伸ばしてバランスの取れる位置(※トリガーハウジングのすぐ前方)を握る。
2挙動目、
右手を人差し指と中指の間に角を入れるようにしてバットに当て、親指と他の指でストックを握る。
3挙動目、右手の握りを変えず、バレルを上側にして45°の角度でライフルを右肩に置く。
その時トリガーガードは肩のくぼみに当て、右肘は体側、前腕を水平にしてライフルは正面から見て垂直とする。
左手は肘を下向けにして体の正面で折り手首はまっすぐとして、全ての指を伸ばして結合し、人差し指の第1関節をレシーバーの後端に当てる。
4挙動目、左手をスマートに脇へ切り取るように下げる。


"RIGHT SHOULDER ARMS"「右担え銃」からの"PORT ARMS"「控え銃」
"PORT ARMS"「控え銃」 ~ポート アームズ



"PORT ARMS"「控え銃」

"PORT"(予令)に続き "ARMS"(動令)が命令されたならば、
1挙動目、バットをすばやく下方向に押し、肩を支点にしてライフルを起こし、右手首を回してライフルがバレルを上にして体を斜めに横切るようにすると同時に左手でバランスの取れる位置(※トリガーハウジングのすぐ前方)を握る。
2挙動目、右手をストックの細い部分に持ち替える。


"RIGHT SHOULDER ARMS"「右担え銃」からの"ORDER ARMS"「立て銃」
"ORDER ARMS"「立て銃」 ~オーダー アームズ


"ORDER ARMS"「立て銃」

"ORDER"(予令)に続き "ARMS"(動令)が命令されたならば、
1挙動目、バットをすばやく下方向に押し、肩を支点にしてライフルを起こし、右手首を回してライフルがバレルを上にして体を斜めに横切るようにすると同時に左手でバランスの取れる位置(※トリガーハウジングのすぐ前方)を握る。
2挙動目、右手をライフルから離し、上部スリングスイベルとスタッキングスイベルの間を握りなおす。
3挙動目、左手をライフルから離し右手でライフルを体の右側、バットが地面から3インチ(約7cm)の所までバレルを後方にしてまっすぐ下げる。
※(ライフルはやや前方へ傾いた、"TRAIL ARMS"に近い状態とする)
この時、左手は指を結合して伸ばし、前腕と手首はまっすぐにしてライフル(シリンダー・ガスアッセンブリー)に沿わせてやや下方に傾ける。

4挙動目、右手でライフルを(※銃床を前方へ出して垂直にしながら)ゆっくりと地面(※右足小指に触れる位置)に下ろし、同時に左手を横切るように体側へ戻し"ORDER ARMS"「立て銃」の姿勢を取る。
この際、ライフルを地面に落下、または叩きつける事は禁止する。


"PORT ARMS"「控え銃」からの"RIGHT SHOULDER ARMS"「右担え銃」
"RIGHT SHOULDER ARMS"「右担え銃」 ライトショルダー アームズ

"RIGHT SHOULDER"(予令)に続き"ARMS"(動令)が命令されたならば、
1挙動目、右手を人差し指と中指の間に角を入れるようにしてバットに当て、親指と他の指でストックを握る。
2挙動目、右手の握りを変えず、バレルを上側にして45°の角度でライフルを右肩に置く。
その時トリガーガードは肩のくぼみに当て、右肘は体側、前腕を水平にしてライフルは正面から見て垂直とする。
左手は肘を下向けにして体の正面で折り手首はまっすぐとして、全ての指を伸ばして結合し、人差し指の第1関節をレシーバーの後端に当てる。
3挙動目、左手をスマートに脇へ切り取るように下げる。


"ORDER ARMS"「立て銃」からの"PARADE REST"「整列休め」
"PARADE REST"「整列休め」 ~パレード レスト


"PARADE REST"「整列休め」

"PARADE"(予令)に続けて"REST"(動令)が命令されたならば、
左足を12インチ(約30cm)スマートに開く。
両足はまっすぐ伸ばして身体を支えるが、開くと同時に等しく体重をかける。
同時に、ライフルの銃口を前方に傾けて右腕を伸ばし、右手はアッパーバンドのすぐ下でライフルを掴む。
左手を体の後ろで掌を後ろに向けて腰に置く。


※(執銃時の)"PARADE REST"「整列休め」からのATTENTION「気を付け」(ORDER ARMS「立て銃」)
"SQUAD ATTENTION"「分隊気を付け」 ~スクワーッド アテーンション
"ATTENTION"の命令により"ORDER ARMS"「立て銃」の姿勢を取る。


"RIGHT SHOULDER ARMS"「右担え銃」からの"LEFT SHOULDER ARMS"「左担え銃」
"LEFT SHOULDER ARMS"「左担え銃」 レフトショルダー アームズ

"LEFT SHOULDER"(予令)に続き、"ARMS"(動令)が命令されたならば、
1挙動目、バットをすばやく下方向に押し、肩を支点にしてライフルを起こし、右手首を回してライフルがバレルを上にして体を斜めに横切るようにすると同時に左手でバランスの取れる位置(※トリガーハウジングのすぐ前方)を握る。
2挙動目、右手をストックの細い部分に持ち替える(※"PORT ARMS"「控え銃」の姿勢)。
3挙動目、左手はライフルを離し、右手でストックの小さな部分をつかみバレルを上側にして45°の角度でライフルを左肩に置く。
その時トリガーガードは肩のくぼみに当て、同時に左手を人差し指と中指の間に角を入れるようにしてバットに当て、親指と他の指でストックを握る。左肘は体側、前腕を水平にしてライフルは正面から見て垂直とする。
4挙動目、右手をスマートに脇へ切り取るように下げる。


"LEFT SHOULDER ARMS"「左担え銃」からの"PORT ARMS"「控え銃」
"PORT ARMS"「控え銃」 ~ポート アームズ

a.
"PORT"(予令)に続き"ARMS"(動令)が命令されたならば、
1挙動目、右手でストックの細い部分を握る。
2挙動目、左手をバットから離すと同時に右手で"PORT ARMS"の位置へライフルを動かし、左手を(※"PORT ARMS"の位置で)握る。

b.
"LEFT SHOULDER ARMS"「左担え銃」は"ORDER ARMS"「立て銃」、"RIGHT SHOULDER ARMS"、及び"PRESENT ARMS"「捧げ銃」の姿勢から命令する事ができ、その際の動作は"LEFT SHOULDER"(予令)に続き、"ARMS"(動令)が命令されたならば"PORT ARMS"「控え銃」を実施し、次いで"PORT ARMS"「控え銃」からの"LEFT SHOULDER ARMS"「左担え銃」の要領で行う。


"LEFT SHOULDER ARMS"「左担え銃」からの"RIGHT SHOULDER ARMS"「右担え銃」
"RIGHT SHOULDER ARMS"「右担え銃」 ライトショルダー アームズ
"PORT ARMS"「控え銃」の姿勢を取り、次いで"RIGHT SHOULDER ARMS"「右担え銃」の姿勢を取る要領である。

"LEFT SHOULDER"(予令)に続き、"ARMS"(動令)が命令されたならば
1挙動目、右手でストックの細い部分を握る。
2挙動目、左手をバットから離すと同時に右手で"PORT ARMS"の位置へライフルを動かし、左手を(※"PORT ARMS"の位置で)握る。
3挙動目、右手を人差し指と中指の間に角を入れるようにしてバットに当て、親指と他の指でストックを握る。
4挙動目、右手の握りを変えず、バレルを上側にして45°の角度でライフルを右肩に置く。
その時トリガーガードは肩のくぼみに当て、右肘は体側、前腕を水平にしてライフルは正面から見て垂直とする。
左手は肘を下向けにして体の正面で折り手首はまっすぐとして、全ての指を伸ばして結合し、人差し指の第1関節をレシーバーの後端に当てる。
5挙動目、左手をスマートに脇へ切り取るように下げる。


"LEFT SHOULDER ARMS"「左担え銃」からの"ORDER ARMS"「立て銃」
"ORDER ARMS"「立て銃」 ~オーダー アームズ
"PORT ARMS"「控え銃」の姿勢を取り、次いで"ORDER ARMS"「立て銃」の姿勢を取る要領である。

"ORDER"(予令)に続き "ARMS"(動令)が命令されたならば、
1挙動目、右手でストックの細い部分を握る。
2挙動目、左手をバットから離すと同時に右手で"PORT ARMS"の位置へライフルを動かし、左手を(※"PORT ARMS"の位置で)握る。
3挙動目、右手をライフルから離し、上部スリングスイベルとスタッキングスイベルの間を握りなおす。
4挙動目、左手をライフルから離し右手でライフルを体の右側、バットが地面から3インチ(約7cm)の所までバレルを後方にしてまっすぐ下げる。
※(ライフルはやや前方へ傾いた、"TRAIL ARMS"に近い状態とする)
この時、左手は指を結合して伸ばし、前腕と手首はまっすぐにしてライフル(シリンダー・ガスアッセンブリー)に沿わせてやや下方に傾ける。

5挙動目、右手でライフルを(※銃床を前方へ出して垂直にしながら)ゆっくりと地面(※右足小指に触れる位置)に下ろし、同時に左手を横切るように体側へ戻し"ORDER ARMS"「立て銃」の姿勢を取る。
この際、ライフルを地面に落下、または叩きつける事は禁止する。


銃礼 執銃時の"RIFLE SALUTE"「敬礼」について。

"ORDER ARMS"及び"TRAIL ARMS"時の"RIFLE SALUTE"「敬礼」
"RIFLE SALUTE"「敬礼」 ~ライフル サリュート



"RIFLE"(予令)に続き、"SALUTE"(動令)が命令されたならば、
左手をスマートに右側へ振り、掌を下方にして全ての指を伸ばして結合、前腕と手首はまっすぐ伸ばして人差し指の第1関節を(ライフルの)スタッキングスイベルとマズルの間に当てる。その際同時に受令者(敬礼する対象者)に頭と目を向ける。
直る際は左手を迅速に脇へ振って元の姿勢に戻し、頭と目を正面に向ける。


"RIGHT SHOULDER ARMS"「右担え銃」時の"RIFLE SALUTE"「敬礼」
"RIFLE SALUTE"「敬礼」 ~ライフル サリュート



"RIFLE"(予令)に続き、"SALUTE"(動令)が命令されたならば、
左手をスマートに右側へ振り、掌を下方にして全ての指を伸ばして結合、前腕と手首はまっすぐ伸ばして人差し指の第1関節を(ライフルの)レシーバーの後端に当てる。その際同時に受令者(敬礼する対象者)に頭と目を向ける。
直る際は左手を迅速に脇へ振って元の姿勢に戻し、頭と目を正面に向ける。



"ORDER ARMS"「立て銃」からの"FIX BAYONETS"「着け剣」
"FIX BAYONETS"「着け剣」 ~フィクス バヨネッツ



"FIX"(予令)に続き、"BAYONETS"(動令)が命令されたならば、

a.
銃剣鞘をベルトに装備している場合。
右手でライフルの銃口を左側へ倒し、左手でスタックスイベルの下を握る。
右手を手の甲を体側にして銃剣を握り、人差し指でスプリングを押しながら鞘から銃剣を引き抜き、マズルを僅かに見ながらバレルに銃剣を固定する。
右手でライフルを持ち、"ORDER ARMS"「立て銃」の姿勢を取る。

b.
銃剣鞘をハバーサックに装備している場合。
最もやりやすい方法で銃剣を引き抜き、固定する。

c.これらの動作は"CADENCE"で実施しない。


"ORDER ARMS"「立て銃」からの"UNFIX BAYONETS"「取れ剣」
"UNFIX BAYONETS"「取れ剣」 ~アンフィクス バヨネッツ

"UNFIX"(予令)に続き、"BAYONETS"(動令)が命令されたならば、
a.
銃剣鞘をベルトに装備している場合。
"FIX BAYONETS"「着け剣」の姿勢を取り銃剣のハンドルを右手で握り、人差し指でスプリングを押してハンドルがライフルのマズルの約12インチ(約30cm)上まで持ち上げる。
銃剣を握った右手を左に倒し手の甲を体に向けて鞘をわずかに見ながら銃剣を収納する。
この際、銃剣は左腕と体の間を通過する。
右手でライフルを持ち、"ORDER ARMS"「立て銃」の姿勢を取る。

b.
銃剣鞘をハバーサックに装備している場合。
上記の要領でライフルから銃剣を外し、最もやりやすい方法で鞘に収納する。

c.これらの動作は"CADENCE"で実施しない。










これまで3回に渡ってご紹介してましたが、以上が基本となる執銃動作です。
入隊した兵士は、実弾の装填や射撃を学ぶ前にまずこれらの銃の取り扱い動作の基本を学び、これらが号令によって頭で考えるより早く、体が反応するようになるまで繰り返し演練し、叩き込まれます。
何度か書いていますが、これらは決して式典等に向けただけの訓練ではなく、命令に即座に反応し正しい動作ができるようになる事を重視されています。
これらの事ができない兵士に実弾を取り扱う資格はなく、まして射撃などはさせないという強い意志が軍隊にはあるのです。
これらは決してアメリカ軍だけではなく、おそらく世界中の軍隊で行われている教育の一環であると思います。

リエナクトをしている、または目指している方は是非、これらの事を念頭において訓練をしていただければ、と思う次第です。  


2020年06月09日

WW2 アメリカ陸軍基本動作 Vol.6 執銃1

WW2アメリカ陸軍における執銃動作の第2項です。
今回は執銃時の基本姿勢である"ORDER ARMS" 「立て銃」から"TRAIL ARMS" 「下げ銃」、"SLING ARMS"「吊れ銃」、"UNSLING ARMS"「負い革(紐)調整」、"PORT ARMS"「控え銃」、"PRESENT ARMS"「捧げ銃」そして"INSPECTION ARMS"「銃点検」について紹介いたします。


"ORDER ARMS" 「立て銃」(基本姿勢)~オーダーアームズ


"ORDER ARMS" 「立て銃」執銃の基本姿勢であり、ライフルはバレル(銃身)が後方となる向きで右手の親指と他の指で(※フロントハンドガード付近を)保持し、バットプレートの先端を右脚つま先に触れるような位置で地面につける。
左腕は徒手の"ATTENTION"の位置である。
※"FALL IN"「集合」時は、"ORDER ARMS" 「立て銃」(基本姿勢)の姿勢を取る。
※"ORDER ARMS" 「立て銃」の号令は他の姿勢から戻る際に用いる。


"TRAIL ARMS" 「下げ銃」~トレイルアームズ

"TRAIL ARMS" 「下げ銃は小移動時等に使用する。
"TRAIL"(予令)に続き、"ARMS"(動令)で右腕を少し曲げ、右手で小銃を持ち上げ銃口を前方に傾ける。
この時の小銃の角度は地面との垂直線から15°である。

"ORDER ARMS" 「立て銃」の号令で右手を伸ばして小銃を垂直にしてバットプレートを地面に着ける。

執銃時のFacingでは小銃は動令と共に"TRAIL ARMS"の状態として運び、動作の終了時に"ORDER ARMS"の位置に戻す。


"SLING ARMS"「吊れ銃」~スリングアームズ
"UNSLING ARMS"「負い革(紐)調整」 ~アンスリングアームズ

"ORDER ARMS"「立て銃」からの"SLING ARMS"「吊れ銃」

この号令はライフル、自動小銃、軽機関銃、軽迫撃砲に適用され、"CADENCE"は行わない。
etc.もしスリング(負い革)が調整されていない場合は調整を行い、最も適切な方法で図に示す姿勢を取る。

この姿勢は長いパレードや長い展示及び部隊にとって長い時間の小銃保持が困難になる場合に許可される。
式典においては銃剣を着剣して実施する場合がある。

b.
"UNSLING ARMS"が命令されたならばスリングを緩め、"SLING ARMS"「吊れ銃」ができる状態に調節する。
※自身の最適な調整位置は記憶しておく。

"ADJUST SLINGS"が命令されたならば、スリングをドリル位置(※最短とし、張った状態)に調整する。

なおこれらの動作は、執銃動作に前に実施される。


"PORT ARMS"「控え銃」 ~ポートアームズ
"ORDER ARMS"「立て銃」からの"PORT ARMS"「控え銃」



"PORT"(予令)に続き、"ARMS"(動令)が命令されたならば
1挙動目(図上)、右手が顎の位置に来るまでライフルを持ち上げバットは右腰の前、バレルは左肩付近として身体を斜めに横切るようにする。
同時に左手は掌を上に向け、手首をまっすぐ伸ばしてバランスの取れる位置(※トリガーハウジングのすぐ前方)を握る。

2挙動目(図下)は、ストックの細くなった部分を右手で掌を下に向けて握り、右前腕は水兵に保つ。
左肘を体左に託すように脇を締め、ライフルを垂直に保持する。


"PORT ARMS"「控え銃」及び"PRESENT ARMS"「捧げ銃」からの"ORDER ARMS"「立て銃」


"ORDER ARMS"「立て銃」 ~オーダーアームズ
"ORDER"(予令)に続き "ARMS"(動令)が命令されたならば
1挙動目(図上)、右手をライフルから離し、上部スリングスイベルとスタッキングスイベルの間を握りなおす。
2挙動目(図中)、左手をライフルから離し右手でライフルを体の右側、バットが地面から3インチ(約7cm)の所までバレルを後方にしてまっすぐ下げる。
※(ライフルはやや前方へ傾いた、"TRAIL ARMS"に近い状態とする)
この時、左手は指を結合して伸ばし、前腕と手首はまっすぐにしてライフル(シリンダー・ガス。アッセンブルー)に沿わせてやや下方に傾ける。

3挙動目(図下)、右手でライフルを(※銃床を前方へ出して垂直にしながら)ゆっくりと地面(※右足小指に触れる位置)に下ろし、同時に左手を横切るように体側へ戻し"ORDER ARMS"「立て銃」の姿勢を取る。
この際、ライフルを地面に落下、または叩きつける事は禁止する。


"PRESENT ARMS"「捧げ銃」 ~プレゼントアームズ
"ORDER ARMS"「立て銃」からの"PRESENT ARMS"「捧げ銃」


"PRESENT"(予令)に続き "ARMS"(動令)が命令されたならば
1挙動目(図左)、右手でバレルは後方、ライフルは体の中心に地面と垂直となるように持ち上げ、左手はバランスを握り、前腕を水平にして左肘を体左に託すように脇を締める。
2挙動目(図右)、右手でストックの細い部分を握る。


U.S.rifle,caliber.30,M1.での"INSPECTION ARMS"「銃点検」
"INSPECTION ARMS"「銃点検」 ~インスペクションアームズ

"INSPECTION"(予令)に続き、"ARMS"(動令)が命令されたならば
"PORT ARMS"「控え銃」の姿勢を取る。
※"CADENCE"は行わない。
左手の四指を握り、親指でオペレーティングロッドを操作し、ロッドキャッチに引っかかるまでスマートに後方に押し込む。
頭と目を下げてレシーバーを覗き込み、レシーバーに弾薬が無い事を確認したら左手はバランスを握って保持し、同時に頭と目を上げて"PORT ARMS"「控え銃」の姿勢を取る


"INSPECTION ARMS"「銃点検」からの"PORT ARMS"「控え銃」または"ORDER (RIGHT SHOULDER, PORT) ARMS"「立て銃」(右担え銃、控え銃)
及び、"DISMISSED"「別れ」

a.
"LOCK PIECES ORDER (RIGHT SHOULDER) ARMS"「撃鉄を起こし、立て銃(右担え銃)」~ロックピース オーダー(ライトショルダー)アームズ
※"CADENCE"は行わない。
"LOCK PIECES"の命令により
(1)右手の四指を伸ばして接合しオペレーティングロッドに当てると同時に、右親指をフォロワーアッセンブリに当てる。
(2)オペレーティングロッドハンドルを四指で少し後方へ押し、右親指でフォロワーアッセンブリを押し下げて、ボルトがフォロワーの上に約1インチ(2.5cm)前進するよう緩める。
(3)フォロワーアッセンブリから親指を離し、次いでオペレーティングロッドハンドルを離す。
(4)ボルトが前進して閉鎖され、"PORT ARMS"「控え銃」の姿勢を取る。
その後"ORDER ARMS"「立て銃」または"RIGHT SHOULDER ARMS"「右担え銃」が命令された場合はその姿勢を取る。

b.
"UNLOCK PIECES DISMISSED"「撃鉄を落とし、別れ」~アンロックピース ディスミスト
※"CADENCE"は行わない。
"UNLOCK PIECES"の命令により
(1)右手の四指を伸ばして接合しオペレーティングロッドに当てると同時に、右親指をフォロワーアッセンブリに当てる。
(2)オペレーティングロッドハンドルを四指で少し後方へ押し、右親指でフォロワーアッセンブリを押し下げて、ボルトがフォロワーの上に約1インチ(2.5cm)前進するよう緩める。
(3)フォロワーアッセンブリから親指を離し、次いでオペレーティングロッドハンドルを離す。
(4)ボルトが前進して閉鎖され、"PORT ARMS"「控え銃」の姿勢を取る。
トリガーを引き、撃鉄を落とした後"DISMISSED"の命令により解散する。




  


2020年06月05日

WW2 アメリカ陸軍基本動作 Vol.5 小銃

前回までの「WW2 アメリカ陸軍基本動作」については、徒手(銃を持たない場合)についての項目を紹介いたしました。
このブログをご覧下さる方の多くはおそらく銃火器がお好きな方が多いであろうと予想しますので、少しつまらない内容だったかもしれません。
しかし、下記に記してある通り、兵士の教育は徒手動作から始まります。
徒手動作で訓練成果が得られなければ、執銃(銃を取り扱う)訓練は開始できないのです。

あえて書きますが、本来銃とは大変危険なものであり、簡単に人の命を奪う事もできる道具です。
それらを政府、軍が兵士に貸し与えるからには、充分な訓練と教育が必要となります。
簡単に書けば「命令」と言うものを頭ではもちろん、身体でも理解していなければ取り扱いをさせる事はできない道具なのです。
我々が趣味で扱う銃器の多くは殺傷能力のない玩具でしょう。
しかし、それがモデルとしたものは本物の武器です。
視覚効果としては実物と玩具にそう差はありません。
リエナクト、サバイバルゲームその他においても銃器を扱う際は、その点を念頭に置いていただければと願う次第です。


THE SOLDIER WITH ARMS
執銃(銃を保持しての)動作について

1概要
実施時期については、可能な限り早い段階でライフルの使用方法、整備ならびに各部の名称を学ぶ。
徒手動作の指導において大きな進歩が認められたならば、次は武器について教育を行う。徒手動作と執銃動作は交互に繰り返し訓練する必要がある。

※使用するライフルは(U.S.rifle,caliber.30,M1)合衆国30口径M1ライフルであり、以後ライフルまたはM1もしくはM1ライフルと呼称する。

各部の名称は次の通りであり、ここでは英語表記にて示す。










小銃(Rifle)の管理、持ち運びのルール。
※諸動作の詳細については次回以降で紹介する。

特に明記されない場合、合衆国30口径M1903ライフル(U.S.rifle,caliber.30,M1903)と合衆国30口径M1ライフル(U.S.rifle,caliber.30,M1)は同様のルールが適用される。

a 合衆国30口径M1903ライフル(U.S.rifle,caliber.30,M1903)については省略する。

b 合衆国30口径M1ライフル(U.S.rifle,caliber.30,M1)

(1)M1ライフルは特に命令された場合を除き、チャンバー及びレシーバーに弾薬を装填しない。装填された状態で持ち運ぶ際は習慣として常にトリガーガードに内側にあるセーフティを最後尾まで下げロックする。

(2)M1ライフルを装備した部隊が形成される時、次の命令により
"INSPECTION ARMS"「銃点検」を実施する。
※"INSPECTION ARMS"「銃点検」は"PORT ARMS"「控え銃」の姿勢から実施される。

1."INSPECTION" 2. "ARMS" 3. "LOCK PIECES" 「銃点検」~インスペクションアームズ ロックピース。
※"CADENCE"は行わない。
"LOCK PIECES"の命令により左手の四指を握り、親指でオペレーティングロッドを操作し、ロッドキャッチに引っかかるまでスマートに後方に押し込む。
頭と目を下げてレシーバーを覗き込み、レシーバーに弾薬が無い事を確認したら左手はバランスを握って保持し、同時に頭と目を上げて"PORT ARMS"「控え銃」の姿勢を取る

解除する場合は次の号令による。
1. "INSPECTION" 2. "ARMS" 3."UNLOCK PIECES". 「銃点検元へ」 ~インスペクションアームズ アンロックピース。

"UNLOCK PIECES"の命令により
(1)右手の四指を伸ばして接合しオペレーティングロッドに当てると同時に、右親指をフォロワーアッセンブリに当てる。
(2)オペレーティングロッドハンドルを四指で少し後方へ押し、右親指でフォロワーアッセンブリを押し下げて、ボルトがフォロワーの上に約1インチ(2.5cm)前進するよう緩める。
(3)フォロワーアッセンブリから親指を離し、次いでオペレーティングロッドハンドルを離す。
(4)ボルトが前進して閉鎖されたならばセーフティを解除し、トリガーを引いて撃鉄を落とした後、、"PORT ARMS"「控え銃」の姿勢を取る。

もし弾薬をチャンバー及びレシーバー内から発見した場合、それらは取り外してカートリッジベルトに収納する。

この検査に規定している手順は、第1に兵士がM1を保持する際に(ハンマーの)コックを確認する事。第2にハンマーを解放し、長時間ハンマースプリングを圧縮することによる損耗を防ぐことの2つを目的とする。


※"PORT ARMS"「控え銃」の姿勢 細部については次回以降示す。

c. 銃剣は命令があった場合のみ着剣する。


d. "FALL IN"「集合」時は、"ORDER ARMS" 「立て銃」(基本姿勢)の姿勢を取る。


"ORDER ARMS" 「立て銃」(基本姿勢)の姿勢 細部については次回以降示す。

e.
(1)ライフルを装備した部隊を移動させる場合、"RIGHT SHOULDER ARMS"「右担え銃」または"SLING ARMS"「吊れ銃」を命令する。


"RIGHT SHOULDER ARMS"「右担え銃」の姿勢 細部については次回以降示す。


"SLING ARMS"「吊れ銃」の姿勢 細部については次回以降示す。

(2)短距離の移動においては移動の予令前に"AT TRAIL"を命令する事により"TRAIL ARMS"「下げ銃」で実施できる。
"AT TRAIL FORWARD"(予令) "MARCH"(動令)「下げ銃 前へ進め」 ~アットレイル フォワード マーチ


"TRAIL ARMS"「下げ銃」の姿勢 細部については次回以降示す。

(3)自動小銃、軽機関銃、軽迫撃砲など、武器のマニュアルがない武器は、次の号令により右肩にスリングで吊る。
"RIGHT SHOULDER"(予令) "ARMS"(動令)「右担え銃」 ~ライトショルダー アームズ。


"BAR ブローニング自動小銃"をスリングで吊った状態。

"UNSLING ARMS"「吊れ銃元へ」~アンスリング アームズ。
なお"REST"「楽に休め」 または"AT EASE"「休め」が命令されるまでこの姿勢となるが、長時間に及ぶ場合は"UNSLING ARMS"「吊れ銃元へ」~アンスリング アームズの号令で火器を置くことができる。

"UNSLING ARMS"「吊れ銃元へ」~アンスリング アームズ。


f."FACING"「転回」、"OPEN RANKS"「列を開け」、"CLOSE RANKS"「列を詰め」"SIDE STEP"「右(左)へ進め」、"BACK STEP"「後へ進め」、"FORMING FOR SHELTER TENTS"「携帯テント設営」、"EXTENDING"「間隔を開け」、"CLOSING"「間隔を詰め」時のライフルの保持については、動令と共に"TRAIL ARMS"「下げ銃」とし、動作の終了と同時に元("ORDER ARMS")の姿勢に戻る。


g.(※"RIGHT(LEFT) SHOULDER ARMS"「右(左)担え銃」)でライフルを保持している場合、"HALT"「停止」の号令があっても"ORDER ARMS"の号令がかかるまでは"RIGHT(LEFT) SHOULDER ARMS"「右(左)担え銃」を維持する。

h.片腕でライフルを保持しての"DOUBLE TIME"「駈足行進」の場合、ライフルを持たない側の手は徒手の時と同様とする。  


2020年06月01日

WW2 アメリカ陸軍基本動作 Vol.4 行進

※ 43年9月16日付けの改訂項目を追記しました。

ようやく緊急事態宣言も一旦解かれ、少しでも日常に戻りつつある中ではありますが、いまだに警戒は続いているわけでして、なかなかイベント等の企画は立てれませんね。

一日も早い終息を祈るばかりですが、今回も「自宅、1人でも可能なリエナクトの為の準備」と言うテーマで基本教練をアメリカ陸軍フィールドマニュアルより抜粋、翻訳し紹介します。
これらの基本動作は入隊した兵士が最初に学ぶものではありますが、日常での軍隊生活においても繰返し行われ身体に叩き込まれます。
つまり「基本動作ができない兵士は居ない」と言う事です。
以前にも書いておりますが、お金をかけずにリアルに近づける方法の1つです。
是非体得して下さい。

なお、1941年のアメリカ陸軍フィールドマニュアルを元に翻訳、作成しておりますが独自の解釈も含まれている点、ご留意ください。
また※で示す部分はマニュアルには無い、解説です。
翻訳、解釈のミスなどあれば随時ご指摘下さればありがたいです。


第4回は基本動作の1つである小移動と行進についてご紹介します。
※半分を前回UPしていましたが、やはり文字だけでは難しいとの意見もいただき、足の運びをイラストにして追記し、今回再度上げなおしております。

ちょっと行進はお部屋の中では難しいかもしれませんが、夜間に散歩ついでに実施してみるなどの方法があります。

体得を望まれる方は、1日5分で充分ですので毎日繰返し実施して下さい。
1週間もすれば自然と身体が覚えるかと思います。



"STEP"「小移動」と"MARCHNGS"「行進」

a.
停止から実施するすべての行進、小移動は、"RIGHT STEP"を除いて、すべて左足から始まる。

b.
" CADENCE"「歩調」 ~ケィデンス
必要に応じて、インストラクターは「1」「2」「3」「4」の歩調をそれぞれ左足と右足が地面に触れるタイミングで発声しリズムを取る。
※「1」「3」が左足となる。

c.
"ROUTE STEP MARCH"、"AT EASE MARCH"を除くすべての小移動と行進は"ATTENTION"の姿勢から実施される。



"QUICK TIME"「速歩行進」
"FORWARD MARCH"「前へ」 ~フォワード マーチ



1."FORWARD"(予令) 2."MARCH"(動令)
※予令である「フォワード」は少し長めに伸ばして発声、動令である「マーチ」は短く発声。

"FORWARD"(予令)が令されたならば、動かずに体重を右脚に移動する。まだ前進はしない。
"MARCH"が令されたならば、左足を迅速に前方へ30インチ(約75cm)出して行進を開始する。行進のリズムは分間120歩(1秒2歩)であり、硬直や激しい動きを伴わず自然に歩行する。
腕は軽く自然な弧を描いて前方に6インチ(約15cm)。後方に3インチ(約8cm)振る。


"DOUBLE TIME"「駆け足」
"DOUBLE TIME MARCH"「駆け足前へ」 ~ダブルタイム マーチ

a.
停止または"QUICK TIME"「速歩行進」中に駆け足前進する号令。



1. "DOUBLE TIME"(予令) 2. "MARCH"(動令)
※予令である「ダボターイム」は少し長めに伸ばして発声、動令である「マーチ」は短く発声
(1)停止からの駆け足
"DOUBLE"(予令)が令されたならば、動かずに体重を右脚に移動する。
"MARCH"(動令)が令されたならば、左足から踏み出し"DOUBLE TIME"のリズムと歩幅(1分間に180歩、歩幅36インチ(約90cm))で楽に駆け足で前進を開始する。
駆け足時、前腕を横向きの水平位置まで上げ、手は甲を外側にして軽く握り、腕が自然に揺れるようにします。
前腕を腰の位置で水平に保つ事を忘れないように。



(2)速歩行進中の駆け足



1. "DOUBLE TIME"(予令) 2. "MARCH"(動令)
"DOUBLE TIME"(予令)が令された場合、"QUICK TIME"での行進を継続する。
"MARCH"(動令)が令されたならば、"QUICK TIME"で次の一歩を踏み、次に"DOUBLE TIME"のリズムに変わる。
腕の振りは(1)と同様。

b.
"DOUBLE TIME"「駆け足」から"QUICK TIME"への変換。



1. "QUICK TIME"(予令) 2."MARCH"(動令)
※予令である「クイックターイム」は少し長めに伸ばして発声、動令である「マーチ」は短く発声
"QUICK TIME"(予令)が令されたならば、"QUICK TIME"での行進を継続する。
"MARCH"(動令)が令されたならば、"DOUBLE TIME"「駆け足」で次の1歩を踏み、次に"QUICK TIME"のリズムで行進を開始する。
腕を体の横に下ろし、"QUICK TIME"のリズムで腕振りを開始する。


"HALT"「止まれ」
"SQUAD HALT"「分隊、止まれ」 ~スクワッド ホルト

a.
"QUICK TIME"「速歩行進」中の停止。



1. "SQUAD"(予令) 2."HALT"(動令)
※予令である「スクワーッド」は少し長めに伸ばして発声、動令である「ホルト」は短く発声。
"SQUAD"(予令)の後、どちらかの足を踏んだ時に"HALT"(動令)が令される。
"HALT"(動令)が令されたならば、素早く1歩進んだ後前足に後ろ足を合わせ、"ATTENTION"の姿勢を取る。


b.
"DOUBLE TIME"「駆け足」中の停止。



1. "SQUAD"(予令) 2."HALT"(動令)
※予令である「スクワーッド」は少し長めに伸ばして発声、動令である「ホルト」は短く発声。
"SQUAD"(予令)の後、どちらかの足を踏んだ時に"HALT"(動令)が令される。
"HALT"(動令)が令されたならば"DOUBLE TIME"「駆け足」で1歩、"QUICK TIME"「速歩行進」で1歩進み、次で前足に後ろ足を合わせ、"ATTENTION"の姿勢を取る。



"MARK TIME"「足踏み」
"MARK TIME MARCH"「足踏み進め」 ~マークタイム マーチ。
1. "MARK TIME"(予令) 2."MARCH"(動令)
※予令である「マークターイム」は少し長めに伸ばして発声、動令である「マーチ」は短く発声。
"QUICK TIME"「速足行進」及び"DOUBLE TIME"「駆け足」中、また停止間のいずれでも令する事ができる。


a.
"QUICK TIME"「速足行進」及び"DOUBLE TIME"「駆け足」中の"MARK TIME MARCH"「足踏み進め」。

"MARK TIME MARCH"「足踏み進め」 ~マークタイム マーチ。
"QUICK TIME"「速足行進」及び"DOUBLE TIME"「駆け足」中、"MARK TIME"(予令)の後に"MARCH"(動令)が令されたならばそれまでの行進で1歩前進し、次の後ろ足と前足のかかとのラインで合わせ、足踏みを開始する。
左右の足は交互に2インチ(約5cm)上げてリズムを取る。


b.
停止間の"MARK TIME MARCH"「足踏み進め」。

"MARK TIME MARCH"「足踏み進め」 ~マークタイム マーチ。
"MARK TIME"(予令)"MARCH"(動令)が停止間に令されたならば、上記aと同様に左足から順に足を挙げて足踏みを開始する。
※停止間において"DOUBLE TIME"が令されない場合は"QUICK TIME"で足踏みを実施する。

c.
"MARK TIME MARCH"「足踏み進め」中の"SQUAD HALT"「分隊、止まれ」。
1. "SQUAD"(予令) 2."HALT"(動令)
※予令である「スクワーッド」は少し長めに伸ばして発声、動令である「ホルト」は短く発声。

"SQUAD"(予令) 2."HALT"(動令)
30インチの前進ステップの代わに2インチの垂直ステップが実施される事を除き、"QUICK TIME"及び"DOUBLE TIME"からの"SQUAD HALT"「分隊、止まれ」と同様に停止し"ATTENTION"の姿勢を取る。




"HALF STEP" 「半歩行進」
"HALF STEP MARCH" 「半歩に進め」 ~ハーフステップ マーチ。
※予令である「ハーフステップ」は少し長めに伸ばして発声、動令である「マーチ」は短く発声。
a,
(1)"QUICK TIME"「速歩行進」中の"HALF STEP" 「半歩行進」



1."HALF STEP"(予令) 2."MARCH"(動令)
"HALF STEP"(予令)に続き、 "MARCH"(動令)が"QUICK TIME"「速歩行進」中に令されたならば、30インチ(約75cm)のステップを1歩踏み、次から15インチ(約37cm)の歩幅で行進する。歩調(リズム)は変わらない。

(2)"DOUBLE TIME"「駈足行進」中の"HALF STEP" 「半歩行進」



1 "HALF STEP"(予令)に続き、 "MARCH"(動令)が"DOUBLE TIME"「駈足行進」中に令されたならば、36インチ(約90cm)のステップを1歩踏み、次から18インチ(約45cm)の歩幅で駈足行進する。歩調(リズム)は変わらない。


b.
"FORWARD"「前へ」、"HALF STEP"「半歩行進」、"HALT"「停止」、"MARK TIME"「足踏み」は"QUICK TIME"「速歩行進」または"DOUBLE TIME"「駈足行進」で実施する。

c.
"HALF STEP"「半歩行進」から通常の行進に移行する際の号令は次の通り。
1."FORWARD"(予令) 2."MARCH"(動令)

d.
"MARK TIME"「足踏み」は"QUICK TIME"「速歩行進」と同様である。



"SIDE STEP" 「右(左)前進」
"RIGHT (LEFT) STEP MARCH" 「右(左)へ進め」 ~ライト(レフト)ステップ マーチ。
※予令である「ライト(レフト)ステップ」は少し長めに伸ばして発声、動令である「マーチ」は短く発声。

a.
右(左)前進の号令は以下の通りであり、"HALT"「停止間」または"MARK TIME"「足踏み」中に実施する。

(1) "RIGHT STEP MARCH" 「右へ進め」 ~ライトステップ マーチ。



1,"RIGHT STEP"(予令) 2,"MARCH"(動令)
"RIGHT STEP"(予令)に続く "MARCH"(動令)により、右足を右へ12インチ(約30cm)動かし、次に左足を右足の横へ置く。
この動きを"QUICK TIME"のリズム※で繰り返す。
※分間120歩(1秒2歩)

(2)"LEFT STEP MARCH" 「左へ進め」 ~レフト ステップ マーチ。




1,"LEFT STEP"(予令) 2,"MARCH"(動令)
"LEFT STEP"(予令)に続く "MARCH"(動令)により、左足を左へ12インチ(約30cm)動かし、次に右足を左足の横へ置く。
この動きを"QUICK TIME"のリズム※で繰り返す。
※分間120歩(1秒2歩)


b.
"SIDE STEP" 「右(左)前進」は短距離でのみ実施する。
"SIDE STEP" 「右(左)前進」は"DOUBLE TIME"「駈足更新」で実施しない。


c."SIDE STEP" 「右(左)前進」からの"HALT"「停止」
1,"SQUAD"(予令) 2,"HALT"(動令)
"SQUAD"(予令)に続く "HALT"(動令)により、12インチ(約30cm)のステップを1歩踏み、足を揃えて停止する。


"BACK STEP" 「後ろ前進」
"BACKWARD MARCH" 「後へ進め」 ~バックワード マーチ。
※予令である「バックワード」は少し長めに伸ばして発声、動令である「マーチ」は短く発声。

この号令は"HALT"「停止」または"MARK TIME"「足踏み」の状態からのみ実施する。



a.
1,"BACKWARD"(予令) 2,"MARCH"(動令)
"BACKWARD"(予令)に続く "MARCH"(動令)により、次の足(※停止中は左足)をまっすぐ後方へ15インチ(約40cm)動かし以後、同様の歩幅で後方へ進む。

b.
"SIDE STEP"と同様に "BACK STEP"「後へ進め」は短距離でのみ実施し、"DOUBLE TIME"「駈足更新」で実施しない。



"To FACE IN MARCHING" 「行進間の転回」

行進間における転回は"COLUMN RIGHT(LEFT)"「縦隊右(左)へ進め」や"EXTEND(CLOSE)
TAKE INTERVAL"「列を開け(詰め)」、その他において重要である。
行進間の転回は行進中、または停止から行進を開始する際に実施できる。

a.停止間の右(左)方向へ向きを変える前進。



(1)
停止間に右方向を向いての行進が命令されたならば右踵を右方向へ曲げ、左足は右90°方向へ進め、そのままの方向(右90°方向)へ行進する。

歩幅は"FULL STEP"「通常」または"HALF STEP"「半歩行進」の場合がある。
"QUICK TIME"「速歩行進」または"DOUBLE TIME"「駈足行進」で実施される。



(2)
停止間に左方向を向いて行進が命令されたならば左踵と右足を同時に左方向へ曲げ、左足は左90°方向へ進め、そのままの方向(左90°方向)へ行進する。

※43年9月16日付け改訂
(2)停止間に左方向を向いて行進が命令されたならば右踵を左方向へ曲げると同時に、左足は左90°方向へ進め、そのままの方向(左90°方向)へ行進する。



b.行進間の右(左)方向へ向きを変える前進。
(1)"BY THE RIGHT FLANK MARCH"「右向け前へ、進め」 ~バィ ザ ライト フランク マーチ。



1."BY THE RIGHT FLANK"(予令) 2."MARCH"(動令)
行進間に右方向を向いての行進"BY THE RIGHT FLANK"(予令)に続き"MARCH"(動令)が命令された場合。
実施の号令"MARCHI"は右足が地面に付いた時にかけられ、次の左足の一歩はそのまま前進する。
次に身体を右90°方向を向けると同時に右足を新たな進路方向へ踏み出し、行進する。

歩幅は"FULL STEP"「通常」または"HALF STEP"「半歩行進」の場合がある。
"QUICK TIME"「速歩行進」または"DOUBLE TIME"「駈足行進」で実施される。

※43年9月16日付け改訂
行進間に右方向を向いての行進"BY THE RIGHT FLANK"(予令)に続き"MARCH"(動令)が命令された場合。
動令と同時に右踵で身体を右90°方向を向けると同時に左足を新たな進路方向へ踏み出し、行進する。



(2)"BY THE LEFT FLANK MARCH"「左向け前へ、進め」 ~バィ ザ レフト フランク マーチ。



1."BY THE LEFT FLANK"(予令) 2."MARCH"(動令)
行進間に左方向を向いての行進"BY THE LEFT FLANK"(予令)に続き"MARCH"(動令)が命令された場合。
実施の号令"MARCHI"は左足が地面に付いた時にかけられ、次の右足の一歩はそのまま前進する。
次に身体を左90°方向を向けると同時に左足を新たな進路方向へ踏み出し、行進する。

※43年9月16日付け改訂
行進間に左方向を向いての行進"BY THE LEFT FLANK"(予令)に続き"MARCH"(動令)が命令された場合。
動令と同時に右踵で身体を左90°方向を向けると同時に左足を新たな進路方向へ踏み出し、行進する。


歩幅は"FULL STEP"「通常」または"HALF STEP"「半歩行進」の場合がある。
"QUICK TIME"「速歩行進」または"DOUBLE TIME"「駈足行進」で実施される。





c.行進間の180°転回しての前進。
"TO THE REAR MARCH" 「回れ進め」 ~トゥ ザ リア マーチ。



1. "TO THE REAR"(予令) 2. "MARCH"(動令)
"MARCH"(動令)は右足が地面に付いた時にかけられ、次の左足の一歩はそのまま前進する。
次に両足の踵で右方向に180°転回し、左足から行進を再開する。

※43年9月16日付け改訂
"MARCH"(動令)は左足が地面に付いた時にかけられ2歩そのまま前進する。
次に両足の踵で右方向に180°転回し、左足から行進を再開する。


※43年9月16日付け追記改訂
2 "DOUBLE TIME"「駈足行進」中の"TO THE REAR MARCH" 「回れ進め」
"DOUBLE TIME"「駈足行進」中のに"TO THE REAR"(予令)に続き、"MARCH"(動令)がかけられたならば、2歩前進し、次に"QUICK TIME"「速歩更新」で4歩前進の後、両足の踵で右方向に180°転回し、左足から行進を再開する。


※d.e.はFM21-100に掲載されていない。

d.
(1)"COLUMN RIGHT MARCH"「縦隊右へ進め」 ~カラムライト マーチ。

1."COLUMN RIGHT"(予令) 2."MARCH"(動令)
※予令である「カラムライト」は少し長めに伸ばして発声、動令である「マーチ」は短く発声。
行進間に縦列を成形したまま右へ向きを変える行進"COLUMN RIGHT"(予令)に続き"MARCH"(動令)が命令された場合。
実施の号令"MARCH"は右足が地面に付いた時にかけられ、列の先頭者は"BY THE RIGHT FLANK MARCH"「右向け前へ、進め」の要領で方向転換し右方向へ前進する。
列の2番目以降の者は、前者が方向転換した位置に来たならば、同様に方向転換を行い、前者の後方を続いて右方向へ前進する。

(2)"COLUMN LEFT MARCH"「縦隊右へ進め」 ~カラムレフト マーチ。



1."COLUMN LEFT"(予令) 2."MARCH"(動令)
※予令である「カラムレフト」は少し長めに伸ばして発声、動令である「マーチ」は短く発声。
行進間に縦列を成形したまま左へ向きを変える行進"COLUMN LEFT"(予令)に続き"MARCH"(動令)が命令された場合。
実施の号令"MARCHI"は左足が地面に付いた時にかけられ、列の先頭者は"BY THE LEFT FLANK MARCH"「左向け前へ、進め」の要領で方向転換し左方向へ前進する。
列の2番目以降の者は、前者が方向転換した位置に来たならば、同様に方向転換を行い、前者の後方を続いて左方向へ前進する。

e.
(1)"SWING RIGHT MARCH"「縦隊右旋回、進め」 ~スウィングライト マーチ。



1."SWING RIGHT"(予令) 2."MARCH"(動令)
※予令である「スウィングライト」は少し長めに伸ばして発声、動令である「マーチ」は短く発声。
行進間に縦列を成形したまま右転回によって進行方向を180°変える行進"SWING RIGHT"(予令)に続き"MARCH"(動令)が命令された場合。
実施の号令"MARCHI"は右足が地面に付いた時にかけられる。
列の先頭者は次の左足の一歩はそのまま前進する。
次に身体を右90°方向へ向けると同時に右足を新たな進路方向へ踏み出し、次いで左足を一歩前進、次に身体を右90°方向へ向けると同時に右足を新たな進路方向へ踏み出し元の進行方向から180°向きを変えて行進する。
列の2番目以降の者は、前者が方向転換した位置に来たならば、同様に方向転換を行い、前者の後方を続いて前進する。



To CHANGE STEP.「足の踏み変え」

"CHANGE STEP MARCH" 「足を変え」 ~ チェンジステップ マーチ。
1."CHANGE STEP"(予令) 2. "MARCH"(動令)
※予令である「チェンジステップ」は少し長めに伸ばして発声、動令である「マーチ」は短く発声。
この号令は行進間に、どちらかの足が地面に付く時にかける事ができる。

a.


"CHANGE STEP"(予令)に続き、右足が地面につく際に"MARCH"(動令)がかかった場合、左足を通常通り前進させ、次ぎに右足を左足のかかと付近におき、すぐに左足を再度前進させる。

b.


"CHANGE STEP"(予令)に続き、左足が地面につく際に"MARCH"(動令)がかかった場合、右足を通常通り前進させ、次ぎに左足を右足のかかと付近におき、すぐに右足を再度前進させる。


To MARCH OTHER THAN AT ATTENTION.「その他の行進」

a.
"ROUTE STEP MARCH" 「途足行進」 ルートステップ マーチ。
姿勢を維持したり、歩調をとる必要の無い行進で、私語も許される。

b.
"AT EASE MARCH"「歩調止め」 アッティース マーチ。
姿勢を維持したり、歩調を取る必要の無い行進だが、沈黙を守る必要がある。


※"MARCHING AT ATTENTION"「歩調取れ」~マーチング アット アテンション この号令により、"ROUTE STEP MARCH" 「途足行進」及び"AT EASE MARCH"「歩調止め」から歩調と取った通常の行進に移行する。
号令官は"CADENCE"「歩調」をかけ、列中の兵士は歩調に合わせて行進を行う。



まだ行進にはここで示していないものがいくつかありますが、基本教練としてはこれらが出来れば問題ないと考えます。

行進の訓練はなかなか個人では難しいものもあるかと思いますが、詳細な動きを事前に理解して練習しておけば、部隊で訓練する際もスムーズにできるかと思います。
是非、事前の練習をしておいて下さい。


次回はいよいよ執銃(小銃を持っての)訓練となります。
それまでに、過去の徒手教練をマスターしておいて下さい!






  


2020年05月27日

全米日系二世退役軍人メモリアルディにおける発表



現地時間(アメリカ太平洋標準時:PDT)5月25日 11AM~13PM(日本時間 5月26日午前3時~午前5時)に開催されましたNisei Veterans Virtual Memorial Day Serviceは無事終了いたしました。

第2部の中で、管理人の私が大変光栄ながら、我々リエナクトグループ「BCo/100Bn in Japan」の活動紹介を発表させていただきました。

そのビデオをYoutubeに上げましたので紹介させていただきます。
10分間の映像ですが、私の下手な英語(笑)では通じない可能性もありましたので、放映では英語字幕版を使用しました。
また内容的に、我々のリエナクトメントに対する目的、姿勢、活動の紹介をまとめたものですので日本語字幕版を是非見ていただきたいと思います。
活動紹介と合わせて、我々が日系アメリカ人兵士をリスペクトする理由、そしてアロハ桜の紹介もビデオ内でさせていただきました。


Presentation for "BCo/100Bn" on 2020 Nisei Veterans Virtual Memorial Day 日本語字幕版


Presentation for "BCo/100Bn" on 2020 Nisei Veterans Virtual Memorial Day 英語字幕版

実は式典の数日前に来たオファーで、準備期間も短く多少やっつけで製作した部分もあります。
英語でのスピーチも初めての経験であり、多少お聞き苦しい(お見苦しい)点もあるかと思います。
幸いにも、式典参加者(視聴者)の反応は良かったようで、ベテランやご家族、日系コミュニテイから多くの応援メッセージをいただけました。
これまでの活動に対しての皆さまの温かい支援とご協力に心から感謝いたします。
本土を含む、日系社会の方々からの、我々の活動に対する理解を得れたことが、なによりありがたいと思います。

Veteranの皆さまから託された思いを受け継いで、これからも活動に邁進する所存です。
今後も私とグループ「BCo/100Bn in Japan」へのご協力とご支援をお願いいたします。


式典の内容については下記の通りです。

PROGRAM

MEMORIAL CEREMONY (11am-12pm PDT)
- (司会)
Master of Ceremonies, Steve Okamoto (San Mateo, CA)
- (僧侶による説法と読経)
Invocation by Rev. Henry Adams, San Mateo Buddhist Temple
- (ブリエア元市長からの祝辞)
A message from Yves Bonjean, former Mayor of Bruyères, France
- (ブリエア訪問の感想)
Keynote Speaker Marielle Tsukamoto (Sacramento, CA) reflecting on her visit to Bruyères
-(MISVeteranで医者のギマ氏による、新型コロナウィルス対処)
A message from Dr. Shinye Gima, Military Intelligence Service Veteran (Honolulu, HI), "Memorial Day in the Time of COVID, Reflections by a Veteran"
(トランペットによる国歌及びTaps吹奏)
- Musical Tribute, Todd Yuzuriha (Portland, OR)

EDUCATIONAL PROGRAM (12pm-1pm PDT)
-(ショートドキュメンタリー「ブリエアへの帰還」)
Excerpts from "Back to Bruyères: The Legacy of the 100th" and interview with Producer/Editor Pamela Young
(リエナクトメントグループ「BCo」のビデオ)
- Video from BCo/100Bn/442RCT Reenactment Group (Maizuru, Japan) and message from Hidenori Koda
-(Niseiを歌うラップ歌手によるミュージッククリップ)
Music video and interview with Los Angeles-based musician Kaze Jones
  


Posted by 先任  at 17:00Comments(0)リエナクトメントについて

2020年05月19日

WW2 アメリカ陸軍基本動作 ビデオ Vol.1

移動、イベント自粛に伴いなかなか自宅から出れない日も続くかと思います。
一日も早い終息を祈るばかりですが、今回は「自宅、1人でも可能なリエナクトの為の準備」と言うテーマで基本教練をアメリカ陸軍フィールドマニュアルより抜粋、翻訳し紹介します。
これらの基本動作は入隊した兵士が最初に学ぶものではありますが、日常での軍隊生活においても繰返し行われ身体に叩き込まれます。
つまり「基本動作ができない兵士は居ない」と言う事です。
以前にも書いておりますが、お金をかけずにリアルに近づける方法の1つです。
是非体得して下さい。


なお、1941年のアメリカ陸軍フィールドマニュアルを元に翻訳、作成しておりますが独自の解釈も含まれている点、ご留意ください。
また※で示す部分はマニュアルには無い、解説です。
翻訳、解釈のミスなどあれば随時ご指摘下さればありがたいです。



今回動画を製作したので、動画に併せてブログの方も整理いたしました。

まず最初は基本姿勢である"ATTENTION"「気を付け」と"FALL OUT"「その場に休め」 "REST"「楽に休め」 "AT EASE"「休め」 "PARADE REST"「整列休め」、"EYES RIGHT" 「頭右(かしらみぎ)」と"EYES LEFT" 「頭左(かしらひだり)」停止中の転回、"RIGHT FACE"「右向け右」、"LEFT FACE"「左向け左」 そして"ABOUT FACE"「回れ右」、最後n挙手の敬礼についてご紹介します。

体得を望まれる方は、1日5分で充分ですので毎日繰返し実施して下さい。
1週間もすれば自然と身体が覚えるかと思います。


基本姿勢

兵士の基本姿勢または"ATTENTION"「気を付け」 ~アテンション。
※動作を斉一するため"ATTENTION"の令は中頃を少し伸ばして発声する。「アテーン、ション!」 映画等で良く見られる「テーン、ハ!」式の発声は1940年代では用いられていない。





かかとを合わせて気を付けの姿勢をとる。
横の列を斉一とする。
両足は均等に正面から45度の角度に開く。
膝をまっすぐにするが、余裕を持たせる。
腰を少し後にに引き、胸を張り、両肩は後ろに。
肩を上げる事なく、両腕を柔らかくまっすぐに保つ。
親指はズボンの縫目に沿わせ。手の甲がやや後方を向く。
指は自然に握る。

身体のバランスは両足の踵を中心として左右均等に保つ。
”ATTENTION”「気を付け」の号令が令されたならば、踵をスマートに音を鳴らせて合わせる。


"RESTS"「休め」

停止中の号令はは次の通り。
"FALL OUT"「その場に休め」 "REST"「楽に休め」 "AT EASE"「休め」 "PARADE REST"「整列休め」


"FALL OUT"「その場に休め」~フォールアウト "FALL IN"「集まれ」~フォールイン 

a:"FALL OUT"の令で、あらかじめ指定された自分の位置(列中)を離れる事が許されるが、付近に留まらなければならない。
※号令の発声は短く予令は無い。「フォーアゥト」

"FALL IN"の令で、元の位置(列中)に戻り"ATTENTION"の姿勢で立つが、行軍中は"FALL OUT"時に指示されていない限りは"AT EASE"の姿勢で良い。
※号令の発声はよく聞こえるようにやや伸ばして発声。「フォーリン」


"REST"「楽に休め」 ~レスト

b: "REST"の令で、列中を離れず片足を動かさない限り、身体を動かし(楽な姿勢を取り等も)私語も許される。
※号令の発声は短く予令は無い。「レスト」
戻る際は"ATTENTION"が令される。


"AT EASE"「休め」 ~アットイース
c: "AT EASE"の令で、列中を離れず右足を動かさない限りで身体を動かしても良いが、静粛にしなければならない。
この号令は常用される。
※号令の発声は短く予令は無い。「アッティース」
戻る際は"ATTENTION"が令される。


"PARADE REST"「整列休め」 ~パレードレスト
d: "PARADE REST"は、一斉に実施する動作であり、1"PARADE"(予令)と2"REST"
(動令)に分かれて令される。
※予令である「パレード」は少し長めに伸ばして発声、動令である 「レスト」は短く発声。
戻る際は"ATTENTION"が令される。






列中の全ての兵士は"PARADE"(予令)に続いて令される"REST"(動令)により
左足を12インチ(約30cm)スマートに開く。
右足は"ATTENTION"のように膝を保ち、硬直せずにまっすぐ伸ばして身体を支えるが、開くと同時の両足に等しく体重をかける。
足の動作と同時に両手を手の平を後ろにして腰の裏に当て、左手の親指を右手の親指と他の指で挟むようにする。
この時、"ATTENTION"と同じく沈黙と不動を維持する。


e:"FALL OUT"以外では、"SQUAD"(予令及び対象ユニットの指定)に続く"ATTENTION"(動令)により指定したユニットは"ATTENTION"の姿勢を取る。
※錯誤の恐れが無い場合はユニットの指定を省略できる。



「頭(かしら)の敬礼」

a "EYES RIGHT" 「頭右(かしらみぎ)」 ~アイズライト ※敬礼する対象が部隊の右または中央に居る場合。

1. "EYES"(予令)2."RIGHT" (動令)
※予令である「アーィズ」は少し長めに伸ばして発声、動令である 「ライト」は短く発声。

"RIGHT"で敬礼する対象に一斉に頭と目を向ける。
※目だけが対象を追う事が無いよう、鼻柱を対象へ向けるようにする。また対象が見えない場合は45度程度右に向ける
※通常"ATTENTION"(気を付け)の姿勢から実施される。

b "EYES LEFT" 「頭左(かしら左)」 ~アイズレフト ※敬礼する対象が部隊の左に居る場合。
1. "EYES"(予令)2."LEFT" (動令)
※予令である「アーィズ」は少し長めに伸ばして発声、動令である 「レフト」は短く発声。

"LEFT"で敬礼する対象に一斉に頭と目を向ける。
※目だけが対象を追う事が無いよう、鼻柱を対象へ向けるようにする。また対象が見えない場合は45度程度左に向ける。

c "READY FRONT"「直れ」 ~レディフロント
1. "READY"(予令)2. "FRONT".
※予令である「レディ」は少し長めに伸ばして発声、動令である 「フロント」は短く発声。
"FRONT"で"ATTENTION"(気を付け)の姿勢に戻る。



「停止中の転回」
※原則的に号令は"ATTENTION"の姿勢からかける。
※上半身及び手は"ATTENTION"の姿勢を常に保ち、前後左右に揺れないように心がける。


a."RIGHT FACE" 「右向け右」 ~ライトフェイス

1."RIGHT"(予令)2."FACE"(動令)
※予令である「ライト」は少し長めに伸ばして発声、動令である「フェイス」は短く発声。
この動きは2段階に分ける。
1挙動目は"FACE"の令で、左かかとと右つま先を少し上げ、右かかとをピボット(右かかとを軸に回転)しながら右に90度、体ごと回る。
この時、左足のつま先を少し押すことによって動きを補助し、左膝は曲げずにまっすぐなままとする。
2挙動目は、左足を前進させて右足の横に置き"ATTENTION"の姿勢を取る。








b."LEFT FACE" 「左向け左」 ~レフトフェイス

1."LEFT"(予令)2."FACE"(動令)
※予令である「レフト」は少し長めに伸ばして発声、動令である「フェイス」は短く発声。
この動きは2段階に分ける。
1挙動目は"FACE"の令で、右かかとと左つま先を少し上げ、左かかとをピボット(左かかとを軸に回転)しながら左に90度、体ごと回る。
この時、右足のつま先を少し押すことによって動きを補助し、右膝は曲げずにまっすぐなままとする。
2挙動目は、右足を前進させて両かかとを合わせるように左足の横に置き"ATTENTION"の姿勢を取る。









c."ABOUT FACE" 「回れ右」 ~アバウトフェイス

1."ABOUT"(予令)2."FACE"(動令)
※予令である「アバーゥト」は少し長めに伸ばして発声、動令である「フェイス」は短く発声。
この動きは2段階に分ける。
1挙動目は"FACE"の令で右足を左足の半歩後方へ引き、左かかとの少し左に置く。
この時左足は動かさず、左かかとを中心に体重を保ちます。右膝は曲げずにまっすぐなまま。
2挙動目は左かかとと右つま先で体を一気に180度右方向へ回転させ、右かかとを左かかとに合わせる。
この動きを正しく行うと、正確に180度回転した時、足を前後に動かす必要なくかかとが合わさり"ATTENTION"の姿勢となる。
※合うのが理想であるが、合わない場合は左足に右足を合わせて"ATTENTION"の姿勢をとる。



「挙手の敬礼」



"HAND SALUTE"「挙手の敬礼」 ~ハンドサリュート

1."HAND"(予令)2."SALUTE"(動令)
※予令である「ハンド」は少し長めに伸ばして発声、動令である 「サリュート」は短く発声。

"SALUTE"で、全ての指を伸ばして結合し手のひらを左に、手と手首をまっすぐに伸ばして人差し指の先端が帽子またはヘルメットの縁に接触するまで右手を活発に上げる。
無帽の場合は、人差し指の先が右目の少し上で額に触れる位置。

上腕は水平に、前腕を45度の角度で傾けると同時に、敬礼する対象に向かって頭と目を向ける。
※目だけが対象を追う事が無いよう、鼻柱を対象へ向けるようにする。
※訓練時や部隊で斉一する時には上記の号令をかけるが、通常各個人で敬礼を行う際は号令は使用しない。
※通常"ATTENTION"(気を付け)の姿勢から実施されるが、個人で歩行中は歩行しながら実施できる。
※アメリカ陸軍では通常、将校または教官及び国旗または軍旗加えて死者に対してのみ実施される。


敬礼から戻る際は腕を下ろし頭と目を正面に向ける。
※号令で斉一して敬礼した場合、"TOO"(直れ)で"ATTENTION"(気を付け)の姿勢に戻る。
※号令の発声は短く予令は無い。「トゥ」
※各個人で敬礼した場合、停止中は"ATTENTION"(気を付け)の姿勢に戻り、歩行中は歩行を続ける。

b。敬礼している人が6歩以上離れている場合、6歩の位置で敬礼を行い、敬礼が返された(答礼)又は返されずに通過したならば敬礼から戻る。





「中隊旗の取り扱い」

概説 "GUIDON"は中隊識別旗である。
※"GUIDON"の元はフランス語です。
中隊旗は各式典又は指揮官によって指示されたときに使用される。
"Camp"(駐屯地)では中隊本部に展示し、戦闘では中隊の物品として行動を共にする。
中隊旗手は中隊長によって特別に指名された兵士である。

a "GENERAL RULE"一般的な規則。
中隊旗手は"PRESENT ARMS"「捧げ銃」と"PARADE REST"「整列休め」及び中隊命令によって使用される時を除けば、他の号令に合わせて動作する。
中隊旗手は式典行進時に定められた用法を除けば、他の号令に合わせて持ち運ぶ。

"FACINGS"「転回」、"SIDE STEP"「横移動」、および"ALINEMENTS"「整列」時、中隊旗(手)の位置は"CARRY GUIDON"「中隊旗位置」に保持される。

"ROUTE STEP"「行進時」または中隊旗位置において"AT EASE"「休め」の時、中隊旗は任意の手で旗竿を保持する。
(行進)命令下令時、特に示されていない限り中隊旗(手)は"MARCH"の下令で中隊旗位置に移動し、速やかに前進を開始する。



b "CARRY GUIDON"(行進時の)中隊旗(手)の基本保持姿勢。

中隊旗の旗竿は右手で垂直に保持される。
腕は下方に伸ばし右手を後方に引いて、旗竿は親指と人差し指で形成されたくぼみと肩のくぼみに依託する。
石突きは地面から6インチ離し、図左の状態を保つ。
この保持要領は行進時に常用される。


c "ORDER GUIDON, EXECUTE CARRY GUIDON" 諸動作下令時の中隊旗(手)

(※諸号令の予令で)旗竿(※右手のすぐ上)を左手で掴むと同時に、それまで保持していた右手を緩める。
左手で旗竿を垂直に持ち上げ、石突が地面から6インチ(約15cm)になる所で右手で旗竿を握り保持する。
左手を迅速に戻す。

d "CARRY GUIDON, EXECUTE ORDER GUIDON" 諸動作から直る際の中隊旗(手)

旗竿を持つ右手を滑らせて、石突を右靴つま先に触れる位置で地面まで下げ、右手で再度旗竿を保持し、基本保持姿勢をとる。



e "PARADE REST" 整列休め。
執銃時の動作に同じ。



f "PRESENT GUIDON" 中隊旗による敬礼。

1."PRESENT"(予令) 2."ARMS"(動令)
"ARMS"で中隊旗(竿)を真正面にまっすぐ倒し、右脇で旗竿が水平になるよう支持して右腕を伸ばす。
中隊旗手は中隊長の動作(挙手ならば1挙動目、サーベルならば2挙動目)に合わせて中隊旗による敬礼を行う。

3."ORDER"(予令) 4."ARMS"(動令)
"ORDER"で左手の手のひらを上に向け、旗竿の右手より少し前方を掴む。
"ARMS"で左手で旗竿を持ち上げ、同時に右手を旗竿を握ったまま下げ、中隊旗を基本保持の位置とする。
左手を迅速に戻し、基本保持姿勢とする。
中隊旗手は中隊長の直る動作で基本保持姿勢に直る。


g "INDIVIDUAL SALUTE BY GUIDON BEARE" 中隊旗手による個別の敬礼。
執銃、"ORDER ARMS"時と同様に左手を旗竿に水平向ける方法で敬礼をする。


h "DOUBLE TIME" 駆け足

駆け足時、中隊旗は体を斜めに横切るように両手で保持される。
右手は脇を絞め、前腕は水平にして基本保持姿勢と同じ場所を握り、左手は首の高さ付近で旗竿を掴む。  


2020年01月25日

各個戦闘動作(WW2アメリカ陸軍フィールドマニュアルより)

各個戦闘動作

BCo/100BnのWebサイトに掲載した内容と同じものですが、一応ブログにも上げておきます。

今回はWW2期のアメリカ陸軍で使用されたFM(FieldManual=野戦教範)を元に兵士が学んだ戦闘時の動作の一部について解説します。もちろんこの動作でなければならない、と言う事ではなく戦闘時の諸動作は地形や状況によって様々に変化します。しかし、変化すると言うのは基本動作ができている場合に初めて生じるものであり、WW2期に従軍した兵士達は基本としてこれらを訓練で叩き込まれています。

動作、と言うのは再現が難しい部分でもありますが他の再現項目に比べてとても大きなメリットがあります。
それはお金が一切かからない、という点です。
実物はもちろん再現度の高い被服や装備、徽章などはそれなりにお金を支払わなければ普通は入手できませんが、動作に関してはちょっとした場所と時間、そして適切な教育があればタダで身に付ける事ができるのです。

今回はアメリカ陸軍のFM21-75「SCOUTING, PATOROLLING, AND SNIPING」の中から各兵士が戦闘時に多用する動作を一部抜き出して解説します。
なお、このFMには他にも多種多様な項目が掲載されておりますが、その全てを翻訳し解説するのはなかなか困難ですのでご了承下さい。



1944年版 FM21-75「SCOUTING, PATOROLLING, AND SNIPING」 拝借元の馬好き伍長さんに感謝します!

FMのPART-1「SCOUTING=斥候」の中のChapter-2「Scouting by day=昼間斥候」のSection-Ⅱ「Movement=移動」の項目に歩兵(他職種についても同様)の斥候時の行動に関する事が記されています。
これらは斥候時はもちろん、攻撃やあらゆる戦闘時に適用されます。
原文と翻訳(私が意訳してる部分もありますのでご了承下さい)、図によって示しています。
是非、リエナクト等における各個動作に生かしていただければ、と思います。


Section II. MOVEMENT
セクションⅡ。 移動

8. PRINCIPLES OF MOVEMENT.
8.移動の原則。

a. The scout moves from one concealed location to another. When not changing his position he remains motionless. The fire of light automatic weapons makes the above more important than ever before.
a・斥候が隠れた場所から別の場所に移動する際について。
移動しない場合、姿勢は変えません。
軽自動火器の射撃に対して、上記はこれまで以上に重要になりました。

b. To observe, he lifts his head slowly yet steadily, and without abrupt movements.
b・観察する際は頭をゆっくりと着実に、急な動作はせずに持ち上げます。


c. From each position he selects his next stopping place. He avoids isolated, conspicuous places of concealment. Before leaving one position he must make certain that his next stopping place does not contain an enemy. Every location from which the enemy may observe must be considered as actually occupied by the enemy.
c・次の移動先を選定します。 孤立した目立つ隠蔽場所は避けます。
移動を開始する前に、彼は次の位置に敵がいないことを確認する必要があります。 敵が観察する可能性のあるすべての場所は、実際に敵に占領されていると見なす必要があります。


d. When changing position by running he must spring up, run with body bent low, and drop to the earth quickly. Advantage must always be taken of walls, ditches, or similar cover. If close to the enemy, a slight rise may enable the scout to advance even closer by creeping or crawling.
d。 走って位置を変えるとき、跳ね上がるように走り出し、体を低く曲げて走り、素早く地面に落ちなければなりません。
壁、溝、または同様のカバーを常に利用する必要があります。
敵に近い場合は匍匐(クリープやクロール)によって斥候はさらに近くへ進むことができます。

9. AIDS TO MOVEMENT.
移動時の注意点

a.
(1) A scout should carry only necessities. Additional weight causes premature fatigue and impedes free movement.
斥候は必需品のみを運ぶ必要があります。追加の重量は早すぎる疲労を引き起こし、自由な動きを妨げます。

(2) A scout should not disturb birds or animals whose flight would betray his presente. If the scout should alarm birds or animals, he remains motionless under cover for a few minutes as attention may have been attracted to his position.
斥候は自分に動きに干渉する鳥や動物を邪魔してはならない。鳥や動物の行動が自身の位置を暴露する可能性がある場合、斥候は自身に位置に注意が向けられている可能性を考慮し、数分間は隠蔽下で動かないように。

(3) Any incident which diverts attention, such as an airplane flight, a distant disturbance, or sudden bursts of fire, diverts observation from the scout. He moves during such incidents.
航空機の飛行、遠方の騒音、突然の爆発など、注意をそらす出来事は、敵の見張りの観察をそらす効果があります。そのような事象の間に移動します。


(4) Fog or even light haze offers concealmtent for movement.
霧または光のかすみは、動きを隠します。

(5) When in the presence of the enemy, it is best to swim a body of water at night. If necessary to do so in the daytime, a small raft for concealing the head may be made with a few sticks or brush and tufts of grass. In any case, the scout should try to improvise a float for his rifle and equipment.
敵がいる場合、夜間に水域を泳ぐのが最善です。昼間にそうする必要がある場合、頭を隠すための小さないかだは、いくつかの棒またはブラシと草の房で作られます。いずれにせよ、斥候はライフルと装備のためにフロートを即興で作るべきです

(6) A scout moving along a beach should keep close to the water's edge. The waves and spray will help to conceal him from a boat offshore, and to wash away his footprints.
砂浜に沿って移動する斥候は水際に近接して下さい。
波と飛沫は、沖のボートから隠し、彼の足跡を洗い流すのに役立ちます。

(7) When in tall grass or similar growth, the scout should move when the wind blows, changing direction frequently, as a straight route will be noticed more readily.
背の高い草地または同様の生育地では、風が吹く時に行動し、頻繁に方向を変える事。
まっすぐなルートは簡単に発見されます。

(8) He should avoid making tracks wherever possible, especially in snow.
可能な限り、特に雪の中は足跡を作ることを避けるべきです。

(9) In returning to his own lines, the scout avoids the route used in going out.斥候は味方の陣に戻る際、攻撃に使用するルートを避けなければいけません。


(10) In crossing a road the scout selects a position with shadows, or near a bend, and crosses rapidly in a low position.
道路を横断する際、斥候は影になる、または曲がりくねった位置を選択し、低い姿勢で急速に横断します。

(11) In crossing a plowed field the scout follows the length of the furrow to avoid the bobbing movement caused by crossing the furrows.
耕された畑を横切る際、斥候は溝の長さに従い、溝を横切ることによって生じる揺れ動きを避けます。


b. Prone position.
伏せの姿勢


図4
The body is flat. The left cheek is on the ground. The legs are extended and spread. The heels, turned in, touch the ground. If the rifle is carried, it is grasped in the right hand at the balance, muzzle to the front, operating handle up. (See fig. 4.)
体を平たくします。左の頬を地面に向け、脚は伸ばして広げます。
かかとを回転させ地面につけます。小銃を携帯する場合は、右手で銃の重心を握り、前方に銃口を向け、オペレーティングハンドルを上向きにします。
(図4を参照)

c. Rushing from prone position. See figure 5.
伏せの姿勢からの早駆け。図5を参照してください。


図5-1
①The soldier starts the rush from the prone position.
伏せの姿勢からの早駆けを開始します。



図5-2
②He slowly raises his head to select a new position.
ゆっくりと頭を上げ、向かうべき位置を選定します。



図5-3
③He slowly lowers his head, draws arms inward, and cocks the right
les forward, preparing to rush.
ゆっくり頭を下げ、腕を内側に引きつけ、右脚を前方に曲げて発進できるようにします。早駆けが速やかにできる体勢を取ります。



図5-4
④with one movement, he raises his body by straightening his arms.
一回の動作で、腕をまっすぐにして体を持ち上げます。



図5-5
⑤He springs to his feet, stepping of with his left foot.
足で地面を蹴って跳ね上がり、左足から前方に出します。



図5-6
⑥ He runs foward in a straight line, crouched low,to the new position.
まっすぐに前方へ駆け、低くしゃがんで新しい位置に付きます。




d. Dropping to prone position. See figure 6.
伏せの姿勢へ。 図6を参照してください。



図6-1
①The soldier plants both feet in place.
両足を所定の位置に置いて立ちます。



図6-2
②He drops to his knees, and at the same time slides his hand to the
heel of his rifle.
両膝を地面につけると同時に手をスライドして、小銃の「かかと」に添わせます。



図6-3
③He falls forward, breaking the fall with the butt of his rifle.
小銃で衝撃を吸収しなが、前方に倒れこみます。



図6-4
④He then rolls into the firing position, or lies as flat us possible on the ground. if he thinks he has been observed, and concealment exists. he moves a short distance toward a flank, moving in the most
practicable manner.
その後射撃位置に転がるか、地面にできるだけ平らに横たわります。
もし発見された場合は、側面に向かって短い距離を移動し、最も実用的な方法で移動し隠蔽します。


e. Creeping. See figure 7.
匍匐(クリーピング法) 図7を参照して下さい。



図7-1
①The body is kept free of the ground, and the weight of the body rests on the forearms and lower legs. The rifle is cradled in the arms, so that the muzzle is kept out of the dirt. Knees must be kept well behind the buttocks.
体は地面から自由に保たれ、体の重量は前腕と下肢にかかっています。 小銃は腕に支えられているため、銃口は汚れから保護されています。 膝は臀部の後ろでしっかりと保持する必要があります。



図7-2
②The soldier moves forward by alternately advancing the elbow's and knees. The left elbow is advanced at the same time as the right knee.
肘と膝を交互に前進させて前進します。 左肘は右膝と同時に前進します。



図7-3
③in creeping, the soldier presents a higher silhouette than in
crawling, but movement is faster.
クリーピング法はクロール法よりも姿勢が高く(発見されやすく)なりますが、動きは速くなります。



f. Crawling. See figure 8.
匍匐(クロール法) 図8を参照して下さい。



図8-1
①The body is as flat as possible against the ground. The cheek is flat against the ground. The rifle is carried at the balance, or dragged along on the toe of the butt with the thumb or forefinger over the muzzle. Care must be taken to keep the rifle muzzle out of the dirt
身体は地面に対して可能な限り平で、 頬も地面に対して平らにします。
小銃は重心を保持されるか、または親指または人差し指で銃口を塞ぎ、銃床の先を地面につけて引きずられます。
銃口を汚れから守るために注意が必要です



図8-2
②To move forward, the soldier pushes his arms forward and cocks one leg forward.
腕を前に押し出し、片足を前方に曲げます。



図8-3
③He pralls himself forward with his arms and pushes with the
forward leg.
腕で前方に引きずり、同時に前足で押します。



図8-4
④The soldier may move by pushing with one leg only, or may move faster (but be more exposed) by alternately pushing with either leg.
片方の足で押すだけで移動することも可能ですが、交互に脚を使ってに押すことでより速く動くこともできます
(ただし、より露出します)。

以上です。

information
・2020年5月4日~5日に静岡県御殿場にてWW2アメリカ陸軍及びドイツ陸軍を募集してのリエナクトメントの為の訓練会を実施予定です。
詳細は現在企画、調整中ですが「攻撃における歩兵小隊の行動」に関する教育、実習及び訓練を予定しています。
レギュレーションに関しては昨年開催しました「イタリアンフロント1944”Battle of Belvedere”」に準拠する予定です。

ご興味ある方は是非、ご予定下さい。

・本年も国内最大のミリタリー野外イベント「MVG2020あさま」が開催される予定です。
場所は長野県嬬恋村の旧浅間サーキット。
日程は6月6-7日(5日より設営可能)だそうです。
多くの軍用車両やリビングヒストリー展示、各種イベント内イベント等で多いに盛り上がります。
詳細については主催の「サムズミリタリ屋」様が近く発表されると思います。現在は2020の告知はまで出ておりませんが、昨年の要綱や写真などがありますので、是非参考にして下さい。
  


Posted by 先任  at 02:56Comments(0)リエナクトメントについて

2016年12月09日

東條英機首相が日系人に送った手紙について ~Remember Pearl Harbor.

12月8日 Remember Pearl Harbor.
多くの人の運命を変えた日、と言う事で歴史に残る日でしょう。

正義だったとか陰謀だったとか、外務省が悪いとか、そもそも海軍が悪いとか
後から色々言いよう、考えようはあるもので、その時代の人がそれぞれ「より良き」を目指して全力を尽くした結果なのだと思っています。
(全力を尽くすのが、良い事ばかりでないのも確かですが)

日本には日本の、アメリカにはアメリカの立場や思惑があったのは当然なのでしょうが、狭間になった日系アメリカ人の事を思うようにもなったのはここ10年くらいでしょうか。
恥ずかしながら、それまでは考えた事も無かったので。

間違いや奇跡や手違いや僥倖。
そして、大前提としての準備と訓練。
様々な要素が絡み合った結果として、真珠湾攻撃と言う歴史的な戦闘は行われ、終わりました。

本土やハワイの日系アメリカ人にとっては、これまでの財産地位を奪われた方も多く、まさに衝撃の事件だったのでしょうが、戦後の日系人社会を築きあげる第1歩となったと言う見方も存在します。
(良し悪し、ではなく)

安倍首相が真珠湾を慰霊の為に訪問するそうですね。※2016年12月
素晴らしい事と思います。
別に政治的な事を書く気はありません。
第100大隊のVeteransClubも歓迎しているそうです。

以前にも書きましたが、第100歩兵大隊のモットーは「Remember Pearl Harbor.」です。
ルーズベルト大統領が対日戦の為の国民の士気を高め、同時に相手国である大日本帝国を国際的に貶める為に用いた言葉と思います。
これを日系人部隊である第100歩兵大隊がモットーとするに、深い意味があったと考えます。

一部ネット上の書き込みでは「裏切り者」等と言うものも見られますが、日系アメリカ人から見れば裏切ったのは日本帝国であったでしょう。
様々な理由と原因があったにせよ、開戦したのは日本でありそれまでの生活が一変する事になったのは日系アメリカ人達でした。 ※開戦の善し悪しについては言及していません。

祖国たるアメリカ合衆国への忠誠の誓いとしての「Remember Pearl Harbor.」もあった事でしょう。
そしてまた、日本が攻撃したのが生まれ故郷であるハワイだった、と言う事もあるかと思います。
政治的行為としての戦争によって、敵国となった父母の祖国、日本。
第100歩兵大隊の兵士達は国民の義務として兵役に就き、命令のまま出征して行きます。
そこにどんな思いがあったか。それは当事者でなければわかりません。
ただ間違い無いのは、彼らはアメリカ人として義務を果たすべく「祖国」の為に戦ったと言う事です。


ネット上等でよく語られる有名なエピソードとして、東條英機首相が日系人に対して送った手紙、と言うのがあります。

これはロサンゼルス郊外に当時あった、コンプトン日本語学校の遠藤校長が日米開戦時に東条首相から来た手紙、として紹介したもので、朝礼で手紙を校長が読んだ事を日系アメリカ人3世Minoru Tonai(藤内稔)氏が語ったものです。
その内容を要約すると
〈『日系二世は、アメリカ人である。』だから、あくまでも自国に忠誠を尽くして当然である〉
というような物であったそうです。
この内容から東條首相を武士道の鑑、ひいては戦前日本人の魂の美しさとするエピソードです。
確かに美しいエピソードかもしれません。日本人として気持ちよく思える内容です。

しかし私個人的にはこの手紙のエピソードは以下の2点で不自然であり、そのコンプトン日本語学園の遠藤校長が創作したのではないか? と疑っています。その理由は下記2点です。

・一次資料として手紙そのものが一切残っておらず根拠が確認できない。
・他の学校や日系人社会に同じ手紙、または同様の内容について触れられた物が確認されていない。

これだけ大事な内容のもの、そう簡単には破棄されないものと思いますが、現に講話された遠藤氏がその後コンプトン学園が廃校となり(生徒、職員の多くは再配置センターへ収容されたのでしょう)、フィリピンへ渡った後に戦火に巻き込まれて亡くなったとされています。
よって、実際に手紙が存在したとしても遠藤氏が持っていた場合、それは戦火に消えてしまっても不思議ではないでしょう。
しかし、この手紙の内容からすれば、それは全ての日系人社会、関連学校に送られてしかるべき内容です。
コンプトン学園にのみ送られたと言うのはあまりに不自然です。
そして、2021年現在他の日系社会及び日本人学校等で、同様の首相からの手紙があったと言う話はまったくありません。

しかしMinoru Tonai氏の証言自体は創作とは言い切れません。
本人の証言のみではありますが、同じコンプトン学園出身者が同様の話を聞いており、収容所内でも話題になったと語られています。
そこから察するに、おそらくはコンプトン日本語学園の校長、遠藤氏が朝礼で語った、と言う事は事実の可能性があります。
しかし、その内容は実際に東條首相から来た手紙ではなく、遠藤氏の創作であった可能性が高いと考えます。
日米開戦の機運が高まる中で揺れ動く、在米日系人に一つの指針を示したものではないかと思うのです。
既に西海岸に生活の礎を築いていた当時の日系アメリカ人社会にとって、アメリカでの生活すべてを捨てて日本へ帰る、と言うのはかなり難しい選択でした。
もちろん日本へ戻った方々も居ます。
家族全員で戻った方も居れば、兄弟で日米に別れた家族も。
日本に子供だけ帰り、父母はアメリカへ残った方も。様々な別れがありました。

そして、アメリカで執拗な日系人差別を受け、日本に帰った方々の多くを待っていたのは「アメリカ人」と言う差別だったという話も多くあります。
そんな時代のエピソードとして、この東條首相の手紙の話が、真偽もわからないままに当時の「日本の美談」として語られる事に、私は強い嫌悪を感じます。
もちろん事実だったとするなrば、それは一つの素晴らしいエピソードなのかもしれません。
しかし、上記の通り事実とするにはあまりに根拠が無さ過ぎ、また都合の良いエピソードです。

もし今後、手紙そのもの等の物的証拠や、他の学校や地域で同様のエピソードが多く出て来るような事があれば、私は認識を改めます。
おそらく、出て来る事は無いと思いますけれども。


また上記とは別に松岡洋右氏も同様の内容をハワイでの講演会において日系アメリカ人に伝えた、と言う話もありますがそれも口頭の事らしく真偽は不明です。
それより以前に帝国海軍の練習艦隊司令官としてハワイを訪れた鈴木貫太郎氏が、質問を受けて「日系移民は米国人」との発言をしたとのエピソードはありますが、それも口述の話のみですね。
なお、それだけ大きな内容にもかかわらず「ハワイ日系人移民史」にその記述はありません。
本来、移民がどのように行動すべきかを、祖先の出身国の責任ある立場の者が語った話であるならば、移民史としてかなり大きな部分になる筈です。
いくつかのWebサイトや、チャンネルなんとかとか言う番組で「戦前」と曖昧に表現されていますが、まったく根拠がありません。

上記のエピソードは2010年9月2日、カリフォルニア州ロサンゼルスで行われたインタビューが初めてではないかと思います。※それ以前にあれば済みません、私の調査不足です。
また同年11月に公開された映画「442日系部隊ーアメリカ史上最強の陸軍」の中でTounai氏のインタビューが使用されており、同映画に合わせて雑誌「歴史通」でも紹介された事から国内でも注目されるようになったものと考えます。

これらの事があったにせよ無かったにせよ、ハワイの日系兵士達は国の為に義務として兵役に就き、出征していったと言う事は間違いが無いのですけども。

上記により、私は東條英機首相が日系アメリカ人の為に送ったとされる手紙について、その存在を否定いたします。
もし、それが存在した証拠を示せる方が居られましたら、それを教えていただけると嬉しく思います。
無い、と言う証明はいわゆる「悪魔の証明」で、行う事ができませんが、自分の少ない知見から可能な限りで理由を記述いたしました。
反証を求められるならば、これらについてよく読まれた上で根拠を示してお願いいたします。

あ、映画442やちゃんねるなんたらのYoutube貼るだけとか止めて下さいね。
あれ、なんの根拠にもならないので。
もう一度書きますが、Minoru Tounai氏の記憶や証言を否定していません。おそらくそれは正しいと思います。
私が存在を否定しているのは、手紙そのものです。


Minoru Tonai氏は1929年2月6日産まれ。(日本名 藤内 稔)
当時約3千人の日本人移民の漁師たちがコミュニティーを形成していたカリフォルニア州ロサンゼルスのターミナル島出身、1934年には8ヶ月間家族と共に日本に滞在、その後ロスアンゼルスのサンペドロに移住。
1942年5月には家族と共にサンタ・アニータ競馬場へと収容、その後コロラド州のアマチ収容所にて第二次世界大戦を過ごしました。
1950年に徴兵され陸軍に入隊。衛生兵となり日本に駐屯。1952年に朝鮮半島へ派遣後、除隊。
UCLAでの募金活動の他、様々な日系コミュニティで活躍。
米国における日系人社会の地位向上と、日米間の相互理解の促進、友好親善に寄与。
その功績により平成27年度の春の叙勲において旭日小綬章を授章されています。



1941年12月8日(現地7日) ハワイ海戦
日本海軍戦死者 64名
アメリカ軍及び軍属の戦死者 2345名
ハワイ民間人の戦死者 57名


これらの犠牲者を偲びつつ。










日米、両国国民に真珠湾の記憶は残さねばならないと私は思います。
その意味でのRemember Pearl Harbor.は現代に通じる、と私は考えます。
  


2016年02月29日

Reenactment 100th Battalion U.S.ARMY Italy.Jun.1944





先日も紹介しました、昨年5月のリエナクトキャンプの動画ですが、今日は嬉しいコメントをアメリカ在住のリエナクターで退役軍人の方からいただいたのでご紹介します。

嬉しい、と言うのは単純に「褒めてもらった」と言うだけではなく、おそらく動画を見て私達BCo/100bnが目指している事、リエナクトメントを行う意味についての理解が得られた事に対してです。
それはこのコメントをくれた方が、従軍経験者だからなのかもしれません。
戦争映画では描かれない、兵士の日常の追及と言うものが時代は違えど、アメリカ陸軍兵士から見た時に好意的に感じてくれたのではないか、とも思います。

以下本文まま。

I first saw pictures of your group about a year ago and I was impressed, now after watching your video I can honestly say I am amazed. The efforts your Company puts forth to recreate the life and daily routines of a soldier have fully been captured. There is so much more to getting it right than just a correct uniform and equipment. One would be hard pressed to find a detail that has been overlooked here. From the posted training schedule, to the field chow, to training classes and exercises, to morning reveille and everything else that your unit is doing it is all there. This is why the 100th succeeds where so many other groups around the world fail. You look like real soldiers because you act, train, and live like real soldiers. Perhaps most importantly you have captured the esprit de corps that is so prevalent in the Army. I say this from my own experiences serving in the U.S. Army. Though I served in the 1990’s I could relate to what I was watching easily. You men can be proud of a job very well done in honoring those Japanese Americans, the Nisei that would “Go for broke” on the field of battle.

以下、訳文 ※訳が若干間違っている可能性もあります。


私は最初、1年前のあなたのグループの写真を見て感銘を受けていたが、今あなたのビデオを見て、それは驚嘆であったと心から言う。

あなた達の中隊は兵士の毎日の生活、ルーチンを正確に捉え、再現するための努力をしている。
とても素晴らしい正確な被服、装備の着用、それはこれまでに見てきた当時のディティール通り。(説明に)書かれたトレーニング内容、座学、朝礼、訓練、演習、運動、そして野戦食(餌)、あなたの部隊はそれらすべて実行し、ここに示した。世界中の多くのグループはこれらが残念なのに、君たちは成功している部分である。

本当の兵士のようにあなた達が行動し、トレーニングし、生きているので、あなたは本当の兵士のように見える。

おそらく最も重要なところは、あなた達が軍隊の「ノリ」、団体精神を捉えている所だろう。
私は私の合衆国陸軍に従軍した経験からそれを言う。
私は1990年代に従軍したけれども、その時普段から見ていた物なのだろう

あなた達の日系アメリカ人、戦場で「GoForBroke」を信条とした二世達への尊敬が、そのとても良い”仕事”をさせているのだろう。
  


Posted by 先任  at 02:37Comments(0)リエナクトメントについて

2015年06月22日

リエナクトとは? まとめページ

先日からちらほら書いてた「リエナクト」(Reenact)についての書き込みを個人サイトにページとして解説しました。
若干加筆しています。
更にもうちょい面倒くさい事書く予定です。

http://www.eonet.ne.jp/~kfir/reenact.htm

リエナクト(Reenact)に興味ある方は読んでみて欲しい、と思います。
もちろん、この通りやってないとリエナクトとは言わねーぜ、と言うものではなく、私個人がどう思っていいるかの話ですよ。

ここは違うんでは? とか、何言ってんだおい的なコメントいただけると嬉しいです。
(最近、ブログにコメントなんか全然付かない、、、、、けど)










  

Posted by 先任  at 01:07Comments(0)リエナクトメントについて

2015年05月28日

リエナクトメントについて。2015年版 その2

先日、私の思う「リエナクトメントについて」を書いたところ、そこそこ反響があったので、調子に乗ってまた書いてみます。
私がメインにやってるのがWW2時代のリエナクトですので、WW2時代というのを前提として書いています。
※そもそも「現代戦リエナクト」って? とも思いますが。。。。現代なら再現ではないし、本当に現代をやるのはほぼ不可能ではないんでしょうか? 昨日の装備が旧式になる時代ですので。。。。。大変ですね。
バカにしてるワケでは決してないですよ。 現代やってるって人は凄いなぁ、と尊敬します。
私にはとうていできませんw

この趣味やってる人の多くは「よりリアルに見える」と言うことを目指す方が多いかと思います。
「いや、楽しくやれたら良いよ」 とか「好きな格好で遊びたいだけ」と言ってる方も、そう言いながらもどこかで「よりリアルに」と言うことは考えているんじゃないかと思うんですよね。
だから軍装品で実物探したり、良いレプリカ探したり、徽章だけでも実物、とか考えるのではないでしょうか。
できるならすべて実物で装備一式揃えて、更に欲を言えば同じ装備(同じ時代、国、組織、部隊)で集まって写真撮りたい、と考えてる方も多いと思います。

まぁ理想はそうなんですが、人それぞれ事情もあってなかなか全部揃えてとはいかない、と言う方も多いでしょう。





私どもの活動していますリエナクトメントでは、基本的にレプリカ装備、被服を推奨しています。
たいていの場合、実物は実物と言っても生産から70年以上が経過しており、本来の性能、強度等が保たれていない場合があるからです。

(私の考える)リエナクトは、当時の兵士達の状況を追体験することが目的である、と前回書きましたがその通りで、決してリエナクトは「実物装備自慢会」ではないと考えます。

ただし、我々も実物を使用している装備、機材ももちろんあります。
そのほとんどはレプリカが存在しない(あまりにかけ離れた見かけの物を含みます)、もしくは70年の経年劣化した実物以下の強度しかないと言う物です。
これは、まぁ仕方の無い事で、それ以上理由を説明する必要はないでしょう。
ただ、これらの多くは部隊機材がほとんどであり、個人装備、被服に関しては海外製を含めればほぼレプリカだけで揃える事が可能です。これはWW2参戦国すべて、というわけではないですが日本陸軍、ドイツ陸軍、アメリカ陸軍などの主要な陸軍歩兵については同様とかんがえます。




この写真は2012年12月にヴィクトリーショーで行った展示で、アメリカ陸軍で行われるインスペクションと呼ばれる兵士の装備点検を再現したものです。
2名1組で個人装備品をすべて並べて指揮官の点検を受けるものですが、向かって左側をすべて実物、右側をレプリカ装備(一部再生品含む)で展示しています。

部隊機材は置いておいて、個人装具に関してはほぼレプリカで揃える事が可能であることがお分かりいただける一例かと思います。
海外製のレプリカについても、海外サイトに直接通販は敷居が高いと思われる方も多いでしょう(私もたいてい友人にお願いしてますがw)
各種ミリタリーショーやイベントで出店されている業者には、これら海外製レプリカを輸入し、販売しているところが数多くあります。 もちろん業者さんも商売ですがら直接買うよりは若干の値段の上乗せはあるでしょう。
しかし、輸入しても売れなかったり、そもそも輸入してみるまで出来栄えが不明だったりのリスクを考えると、多くの業者は充分妥当な値段で販売しているかと思います。

まぁ個人装備に関して脱線しましたが、今回の主題はそこではありませんw
ある程度、個人装備が揃い、さらにリアルに見える方法を模索している方への偉そうなアドバイス、と言うのが今回のテーマです。
あくまで個人的な意見ですので、これ全部やってないと仲間に入れないとか、批判する、とかではないですよ?w




・髪型
以前から多くの方が同じ主張をしてきたことかと思います。
当時の兵士らしい髪型、と言うものは出来の良いレプリカ軍服や実物徽章なんかよりもはるかにリアルさを増す要素です。
実物徽章なんてモノによっては5m離れれば区別の付かないレプリカが安価であったりしますが、あり得ない長髪などは100mの距離でも識別できる事がありますw
日本軍だから坊主頭にしないと、とかドイツ軍だったら2ブロック苅上げでないと、とまでは申しません(理想は、その髪型ですが社会生活などに影響を及ぼす場合もあるでしょうから)。
襟足を短くし、耳に髪が被らないようにする。
それだけで、あなたの軍服や軍帽はぐっと引き立つでしょうww
ちなみに、前線において兵士は常に散髪できるわけではありません。
理想を言えば、リエナクトで使用する想定日から作戦開始前の準備期間を考慮した日に散髪を済ませておけば良い長さになることでしょう。




・眼鏡
昨今、眼鏡っこさんが大変多いこの世界でございますが、現代の眼鏡の多くは当時には無かったデザインをしており、軍服着用時に非常に目立ちます。
いわばWW2時のドイツ兵がMP-5を持っているようなものです。←サバゲではもちろん自由ですが
当時の実物官給品眼鏡、というとなかなか金額的にも大きくなってきますが、たとえば骨董市などで古い眼鏡(デザインは良く見た方が良いと思います)が意外に安価で売られていたりします。
年数回のリエナクトメントでしか滅多に使わない、というのであればいっそ、レンズも一番安い物にすればそれほど高価にはならないかと思います。

逆に当時の眼鏡を復刻で作っているようなお店でキチンと作ってもらい、普段から使用するのも良いと思います。
当時、当たり前だったデザインは、現代では個性的な、ちょっとカッコ良い眼鏡になるのではないでしょうか?

見た目、と言うことであればコンタクトレンズも良いと思います。
現代に比較すると眼鏡を着用している人の割合は非常に低かった時代ですので。
ただ、私の思う「リエナクトの本質」としてはちょっとズレてしまうのが難点です。
そういった意味では、私はWW2時代の眼鏡を作る場合、ガラスレンズを推奨しています。
眼鏡っこさんはご存知と思いますが、ガラスレンズとプラスティックレンズでは重さや扱いが変わりますね。
そういった日常を追求するのがリエナクトと考えています。




・野戦服、装備の「時代付け」
よく聞く「時代付け」 ですが、私はこれはあまり推奨していません。
まぁ国、軍、年代、戦線にもよりますが軍隊では定期的に被服の交換が行われます。
交換時、再支給品にあたる場合ももちろんありますが多くは新品の軍服を支給されます。
特に戦闘後や大きな作戦前には装備被服などの更新が行われる事が多いでしょう。
なので「前線で新品を着てる兵士」と言うのは決して変ではない、と言うのが私の考えです。
そりゃまぁ、南方戦線で補給の途絶えた日本軍や、東部戦線でエライ目にあってるドイツ軍に新品の軍服はあまり居ないかもしれませんが、そい言った状況を再現しようとすると、軍服装備の時代付けだけでなく、もっと色々な所に大変な負荷をかける必要が出てくるかと思いますw

同じ「時代付け」をするならば、軍服や装備だけ埋めたり洗濯繰り返したりせず、自身が身に付けた状況下で負荷を与えてやるのが良いと考えます。
良い想定で状況を繰り返すと、軍服も良いくたびれ方をしますし、それを着る自身も良い着こなしができるようになるでしょう。




・腕時計
WW2当時、国にもよりますが腕時計はそこそこ高価ですが、それなりに普及しているものだったと思います。
なので、私物の腕時計は多くの国の兵士で「持っていても、いなくてもok」なアイテムと考えます。
当時はほとんどがスモールセコンド(小さな秒針盤が中央下方に付いている)で、アメリカではスクエア型が主流でした。
なので、ぶっちゃけて言いますと「良い雰囲気の時計」があるなら着用ok、無いなら着用しないのが良い、と言うことです。
時計が無いと不便ですね。 不便ですが時間を知る方法はあります。
それは時計を持っている人に時間を聞けば良いのですw

「時計を持っている人」 と書きましたが、私物の時計もですが軍隊には官給品の時計があります。
もちろん様々なタイプがあるのですが、ここではリエナクトについて一般的な歩兵部隊に関して。
官給品の時計というのはその通り、軍から支給されるものですが個人に貸し出される物ではなく部隊で管理するのが普通でしょう。
着用するのは個人ではなく、役職です。
時計が必要とする役職に付く者だけが官給品の時計の着用が自然ではないでしょうか。
仮に2等兵であっても、時間管理が必要な係りの場合、着用することもあったかもしれません。
まぁ前線ではあまり無いでしょうが。



・特殊な被服、装備
よく話題に上がる「あの写真で身に着けてるアレ」 というやつですね。
何度も書いてますが、軍隊ではおよそすべての事柄に理由と目的、そして命令があります。
通常、歩兵の持ち物ではない物などを身に着けてる場合、それは何らかの理由がある場合がほとんどです。
単純にカッコ良いから、では見る人が見れば「とてもカッコ悪い」になりますw
当時の写真などから真似て身につける場合、その写真はいつの、どの戦線で撮影され、どういった状況だったのか、なぜそれが必要なのか、どういった経緯で支給されたのか、持ってる人物の役割は何なのかと言ったことを考察すれば、より深い再現に繋がるのではないか? と思います。






・諸動作
これは、極めて重要な要素であると考えています。
たとえば小銃の持ち方、構え方、走り方、伏せ方などなど。
各国、組織、時代によってそれぞれの特性があります。
確かに戦闘状況においてはすべて訓練通りとはいかず、規定に合わない動作をする場合は多くあるでしょう。
しかし、それもまた訓練を受けた上でのモデファイであり、決して個人が勝手にやりやすく行っているものではありません。
これらの諸動作は、よりリアルに見せる最も「安い」方法です。
一定のインターネット環境や、ちょっと詳しい知人が居れば、その為に何も購入することなく手に入れる事ができ、更にどこまでも向上させる事が可能なのです。

まだまだ色々書きたいこともありますが、今回はこの辺でw

















  


Posted by 先任  at 21:55Comments(0)リエナクトメントについて

2015年05月24日

リエナクトメントについて。2015年版(笑)


あらためて、リエナクトメント(reenactment)について思ってる事を書いてみます。
もちろん、これが正しいと主張するものでも他者に押し付けるものでもないですよ。
自分や自分と一緒に活動する方の中での共通認識として持っておきたいと言うものです。

私の趣味はリエナクトメントです。
そう公言しているが、実は正確ではないです。
なぜならば私にとってリエナクトメントとは目的ではなく、手段だからです。

リエナクトメントとは再演である。
と言う言葉の定義はそう変わらないと考えますが、問題なのは「何を再演するのか」と言う点ではないか? と思います。
たいていのリエナクトメントを紹介している所には「当時の兵士の再現」等とかが書かれていますが、では当時の兵士って? となるのが普通ではないかと思います。

私はリエナクトメントとは「再現された状況の体験に必要な手段」であると考えています。

軍服や装備を身に付け、と言うのは誰でも想像し易いと思いますが、果たしてそれだけで再演なのか? と考えると私はちょっと違うと思います。

軍隊はすべからく理由と目的、そして命令が無ければ動かないと言うのは常識でしょうが、それは1兵士であろうとも同じであると考えます。
なんらかの理由、目的、命令があってその軍服を着、装備を身につけている。
つまり、ある一定の姿格好をするならば、それが行われていた状況をシミュレートし、付随する部隊の想定等を行う必要があるでしょう。
でなければ、どこかでちぐはぐな部分が出てきて当然です。

この事は、別にリエナクトメントの難易度を挙げて簡単にできなくさせよう、楽しみを奪おうと言う話ではなく、むしろその逆です。

以前から書いたり言ったりしてるように、不必要な物は、おかしな代用品を使うより無い方が良いと主張しています。

ある一定のシチュエーションを再現したいと考え、それに必要な物が揃っているならば問題は無いと思います。

しかし、それに必要な物が足りない場合。それは想定を考え、自分の持っているもので可能な状況を設定し直せば良いのではないでしょうか?

もちろんこれは、都合良く状況設定を変えると言う意味ではありません。
自分の装備、持ち物、イベントの都合の中で再現可能な状況を実際におあったであろう状況から選んで設定すると言う意味です。

何故都合良く変えないのか?
その理由は2つ。
1つは再現でなくなること。そしてもう1つは、軍隊の不条理さを体験するためです。
何事も自分の予想の範疇で、都合良く進まないのが軍隊です。

「不便を楽しもう」

不便に慣れ、それが不便と思わなくなってきた時。
レーションに慣れ、その単調な味に飽きた時。
軍服に飽き、装備を身に付けるのも嫌になりはじめた時。
本当にリエナクトメント(再現の体験)が始まるでしょう。

こう書くと、なんだか嫌な事ばかり、と思われるかもしれませんが。。。そりゃそーです。 軍隊が楽しいばかりの所なわけないですから。
むしろ嫌な事、理不尽、不条理、不潔、不快、面倒その他が連隊規模で徒党を組んでるのが軍隊です。

軍隊なんて、一生近寄りたくもない、と考えるのが普通。
と言うことは、これを読んでる多くの方は既に普通ではないわけですね(笑)

まぁ、軍隊の面倒な所は置いておいて面倒臭くない格好良い部分だけ真似して遊ぼう、と言う方も否定はしません。
余暇の遊びにケチはつけませんし、ドライブが好きな人すべてがレースに出なければ行けないなんて事は無いのです。


ただ。

戦争は実際に起こった事柄であり、真似をする兵士達は(たとえ抽象的な物であっても)実在した人達です。

私が行っているリエナクトメントでの辛さ、厳しさ、面倒くささその他の体感など、実際に戦地で過ごした方々とは比べるのも失礼でしょう。
しかし、それを理解するにもやってみなくてはわかりません。

バルジの戦いの寒さは、当時の被服装備で外で過ごした所で日本の冬では足りないかもしれませんが、暖房の効いた部屋で本を読むよりは「より、理解する」事ができると考えます。

彼らが戦地で何を感じ、何を考え、何を願ったか。
それを知るのにリエナクトメントだけではもちろん不十分なのは当たり前ですが、その断片だけでも体験できる趣味が、リエナクトメントと考えています。

○○軍の被服装備の研究、と言う趣味の方も良く見かけます。
私もやっております。
WW2期のアメリカ陸軍第100歩兵大隊(日系部隊)の被服装備の研究です。
私は大学にも行ってませんので、「研究」と言うものを理解してないかもしれません。
夏休みの自由研究、程度でしか知りません。
なので、その手法に当てはめてみます。

夏休みの自由研究をするにあたって行った項目はテーマの選択、構成の作成、資料調査、実験、まとめ。と言った所でしょうか。

テーマは書いた通り。
構成は今、ここで書いてる(笑)
資料調査は一次資料、本、写真、証言と言った所。
そして実験と実証がリエナクトメントになります。
実験の結果は、体験と経験として参加者の身体に刻まれていきます。
その結果を元に、それ以降はより正確に近くなった実験ができるわけですね。

研究、と称するからにはいつか研究成果を発表しなければ、と思いますがまぁ本にするような事はないので、このブログの記事とFacebookが発表だと思って下さい(笑)


もちろん私も偉そうに書いていても、当初からこのような考えを持っていたわけではありません。

初めてリエナクトメントと言う言葉に触れて15年程度。
難儀なおっさんに引きずり回されて、様々なイベントに参加して体験し、多くの方とお話をし、考え方の交流を重ねた、その上での1つの解答です。
このリエナクトメントに対する考えを持つようになって、私は趣味を趣味としてどんな場であっても堂々と言えるようになりました。
例え実際に戦地へ行った方に対しても。
お叱りを受ける事もありますし、残念ながら気分を害される方も居るでしょう。
喜んで下さる方が多い、と知ったのはハワイに初めて行った時でした。

これらの活動を通じて、一番言える事は「戦争はあかんなぁ」と言う事ですよ、えぇ。

なんであかんか?

それを身を持って体感するために、リエナクトメントはあるのだと思います。

以上、取り留めもなく書きました。
乱文すみません。
最後まで読んで下さって感謝します。

我々BCo/100Bnは共に活動する方を随時募集しております。
以前にも書きましたが、BCoはチームではありません。
イベントごとに、その時の規定に従い中隊の一員である自覚を持って参加してくれた方、それがBCoです。
その次のイベントではドイツ側行くわ、なんて人も普通に居ます(ウチの代表者ですが)


"Welcome! Anyone who wanted to fight" 「戦う気があるなら、誰でもウェルカム!」
※日系人部隊である第100大隊を隷下に迎えるにあたって、第34歩兵師団長 チャールズ・ライダー少将が言ったとされる言葉です。
これをリエナクトメント・グループ「BCo/100bn」の部隊モットーとしています。













  

Posted by 先任  at 05:34Comments(0)リエナクトメントについて

2013年11月23日

リエナクトメント2013年 とりあえずのまとめ。



もうすぐ年の瀬。
今年1年も色んな事がありました。








http://kfir.militaryblog.jp/tag%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E8%BB%8D
恒例となったBCo新年会も新しいメンバーを加え、更に色々な体験をする事ができました。
来年も実施予定です。
装備の規定は前回とほぼ同じになります。
想定については考え中。








http://kfir.militaryblog.jp/tag%E3%82%A2%E3%83%AD%E3%83%8F%E6%A1%9C
アロハ桜に関して、現時点でわかっている事をまとめてみました。
完全に、とはいきませんが(そりゃそーだ) 現時点でネットにアップされている中では最も詳しい記述にはなったと思います。
更に調査を進めたいものです。






日本陸軍の所作についての教練会を実施。
色々と勉強になりました。








http://kfir.militaryblog.jp/tag%E6%B2%96%E7%B8%84%E6%88%A6
HGG10 沖縄戦で、日本陸軍の本格的なリエナクトメントに参加できました。
参加者の皆様のご協力もあって、大変良い内容になったと思います。


その他、様々な活動やイベントを開催したり参加したりしてきましたが、発展はあったのでしょうか?
我々の部隊としては確実にあったと思います。
もちろん、まだまだ間違いも多く、妥協点もありますが少しでも減らす努力はできたのではないか、と考えています。

At the Frontのfacebookより。


Please take a moment this afternoon to reflect upon why many of you are involved in this hobby. All jokes, unit banter and uniform critiquing aside - war is not a joke. It is a filthy, disgusting, and often brutal game where the only "winners" are whomever is left standing after the smoke clears. Far too many young men (and women, too) did not go home to their families. We spend single weekends or afternoons playing war and return home "tired and dirty." Plenty of these kids (and I say that endearingly) spent months living in the mud and their own filth, marching hundreds of miles, watching their friends die and sometimes doing the killing themselves. As reenactors you should strive to be the very best that you can possibly in whatever your impression is. If not for yourself, for them. Learn what you do, live it, own it! We do our very best to provide the best and most authentic uniforms and equipment possible. We thank you for your business, and we're proud to provide it for you.


この趣味に関与している皆様、今日の午後はその理由を振り返って見てください。
戦争、そして軍服は冗談ではないのです。
砲撃の後、残された汚れた汚い物が唯一の勝利です。
そして、それは残忍なゲームであり、多くの男性(女性も含む)が家族のもとへ帰りませんでした。
我々は、戦争が産んだ物、数百マイルを行軍し、泥や汚物の中で生活し、時には生命を投げうるような行為の後に帰国して失った友人を思い、疲れと汚れから癒やすために1人で午後を過ごした「子ども達」へ親しみを込めたい。
リエナクターとして、あなたはその最善を尽くし、その印象を高める努力を怠ってはならない。
自分の為、そして彼らのため。
あなたは生きる上で何を所有すべきか、何を学ぶべきか。

我々は、可能な限りの最良の被服、装備を提供するために最善を尽くします。
我々は、ビジネスとしてはあなた方に感謝し、そして提供できる事を誇りに思います。




訳は多少意訳しています。
間違いがあるかもしれません。

来年も更なる努力を重ねていきたいものです。

  

Posted by 先任  at 14:14Comments(0)リエナクトメントについて

2012年12月22日

BCo/100Bn 10周年



正確にはSfc.Nakanishi氏が始めたのはもっと前ですが、ホームページの立ち上げと、私が参加して10周年なので10周年と言い切ってみました(w

思えば、1度目のインド洋派遣(2次隊)から帰国し、日本軍装備を充実させた後で予算が余ったのを良い事にZekeと「アメリカ軍始めっぺ」と言ったのがきっかけ。
何度か書いたりお話したりしていますが、元々は「日本軍の敵役」として始めたWW2アメリカ軍。
まさか10年後にこんな事になってしまうとは。。。。

そういえば、先日の職場の宴会で転勤してこられた方から「舞鶴奇行師団の先任さんですよね?」と聞かれてビビッた(w

Vショーでも「ぱわちょの先任さんですよね?」と聞かれてビビッたばかりやったのに(w


今回の展示にも合わせて、10周年の記念を製作してみました。
当初はムービーにするつもりでしたが、テキストが膨大になったのでスライドショーに変更。

音楽は先日のハワイで教わった「One PukaPuka song」をマイミクでもあるH/MIX GALLERY様(パシフロのBGMも提供していただいてます)にアレンジしていただき、使用しました。

まぁ身内向けなので、それ以外は面白くもなんとも無いと思いますが(w
ヴィクトリーショーで上映していた物と同じです。



これまでの参加者 クレジット

1988 Ssg.Nakanishi Enlisted
Pvt.Abe Enlisted

1992 Pfc.Hayashi Enlisted
Pfc.Kohara Enlisted

1993 Pfc.Motobayashi Enlisted
1998 Pvt.Tushima Enlisted

Mar.2002 Pvt.Nishimura Enlisted
Pvt.Yonemitu Enlisted

Dec.2002 Sfc.Koda  Enlisted
  Sgt.Mikami  Enlisted

Nov.2003 Pvt.Nakamura Enlisted

Jan.2005 Cpl.Nakajima Enlisted
   Pvt.Konishi Enlisted
  Pvt.Ito(N) Enlisted

Mar.2005 T4.Wada Enlisted

Aug.2007 Pfc.Fujitani Enlisted

Mar.2008 Cpl.Kobayashi Enlisted

Jan.2010 Sgt.Ogawa Enlisted
Pfc.Turumi Enlisted
Pvt.Ito(Y) Enlisted

Dec.2010 Cpt.Roger Enlisted
Pfc.Nakatani Enlisted
Pvt.Onozawa Enlisted
T4.Hayashi Enlisted

Aug.2011 Pvt.Inuzuka Enlisted
Pvt.Goto Enlisted
Pvt.Abe Reentry



これまでの参加イベント クレジット

Oct.2001 Campaign "HSW"
in Kyoto


Mar.2002 Campaign "his-suva2002"
in Kanazawa


Apr.2003 Campaign "Zipang2003"
in Kanazawa

jun.2003 Campaign "Carentan1944"
in motosu

Nov.2003 Campaign "WW2 U.S. vs German"
in kyoto


Mar.2004 BCo DayTime Training
in Fukuchiyama

May.2004 Campaign "his-suva2004"
in Kanazawa

Sep.2004 Campaign "his-suva2004-2"
in Kanazawa

Dec.2004 Campaign "WinterFront2004"
in Motosu


Jan.2005 BCo-WinterCamp
in Kyoto

Mar.2005 Campaign "Bizory 1945"
in Motosu

May.2005 BCo-DayTime Training
in Maizuru

Jul.2005 Campaign "PacificWar"
in Motosu

May.2005 Campaign "his-suva2005"
in Kanazawa

Dec.2005 BCo-DayTime Training
in Maizuru


May.2006 Training "MVM 2006"
in shiga

Aug.2006 BCo-Seaside Camp
in Kanazawa

Nov.2006 Campaign "Netherland Oct.1944"
in Motosu


May.2007 Training "MVM 2007"
in shiga

Aug.2007 BCo-Seaside Camp
in Kanazawa

Oct.2007 Campaign "HSW-6"
in Wakayama

Oct.2007 Campaign "Falaise pocket"
in Motosu


Mar.2008 Campaign "HSW-7"
in Wakayama

May.2008 Campaign "Monte Cassino 1944"
in Motosu

May.2008 Campaign "his-suva2008"
in Kanazawa

Aug.2008 Bco-Seaside Camp
in Kanazawa

Oct.2008 Campaign "HSW-8"
in Wakayama


Feb.2009 BCo-WinterCamp
in Mie

Mar.2009 Campaign "HSW-9"
in Wakayama

Jun.2009 BCo-DayTime Training
in Maizuru

Nov.2009 Campaign "WinterFront2009"
in Motosu


Jan.2010 BCo-Winter Camp
in Kanazawa

May.2010 Training "MVM 2010"
in shiga

Aug.2010 Campaign "The PacificFront"
in Wakayama

Sep.2010 BCo-2-mans Camp
in Maizuru

Nov.2010 Campaign "WinterFront2010"
in Motosu

Jan.2011 BCo-Winter Camp
in Maizuru

May.2011 BCo-2-mans Camp
in Maizuru

jun.2011 Campaign "Carentan1944"
in motosu

Aug.2011 Campaign "The PacificFront2"
in Wakayama

Jan.2012 BCo-Winter Camp
in Maizuru

Feb.2012 Campaign "7th-HGG"
in Gotennba

Mar.2012 Campaign "HSW-11"
in Wakayama

Aug.2012 Campaign "The PacificFront3"
in Wakayama

Sep.2012 JointMemorialService 2012.
100th-Bn&442RCT&MIS JapaneseAmericans.
in Punch bowl Honolulu Hawaii

Oct.2012 Campaign "COMBAT-4"
in Gotennba

Nov.2012 Campaign "PHS"
in Saitama

Dec.2012 Exhibiyion 100th introduction
"67th VictoryShow"
in Tokyo  


Posted by 先任  at 10:02Comments(0)リエナクトメントについて