2014年11月12日
OnePukaPuka Marching Song
![OnePukaPuka Marching Song OnePukaPuka Marching Song](http://img01.militaryblog.jp/usr/k/f/i/kfir/100bn2.jpg)
100th Infantry Batalion Marching Song
One Pukapuka Infantry, We are the boys From Hawaii nei
We're fighting for you And the red white and blue,
We're going to the front, And back to Honolulu-lu-lu
Fighting for dear ole Uncle Sam, What the Hell!! We don't give a damn
Let Them Come and Run At the point of Our Gun
When, One Hundred.Leads The Way.
IMUA E Fight! Fight! Fight!, IMUA E Fight! Fight! Fight!,
From PearlHarbor to Italy and France,
IMUA E Fight! Fight! Fight!, IMUA E Fight! Fight! Fight!,
All Hail! Our Fighting Team!!
※私勝手訳
「第100歩兵。我らこそはハワイ男児。
俺たちが戦うのは合衆国と君の為。
俺たちは前線まで行き、故郷へ戻る。
故国のため戦う。戦死がなんだ。俺たちは恐れない。
さぁ、俺たちの銃先にかかってこい。
100大隊はいつ、先陣を切るだろう。
前進! 戦え!戦え!戦え! 繰り返し
真珠湾から、イタリア、フランスまで。
前進! 戦え!戦え!戦え! 繰り返し
我らの戦闘大隊!」
今回は、第100歩兵大隊の歌について書きます。
上記の歌詞は、100大隊B中隊のveteran、ロバート・アラカキ氏に教えていただいたものです。
また、セレモニー等で歌唱隊が442連隊歌と併用して歌い、使用されているものです。
100大隊歌と442連隊歌の関係は諸説あり、どれが正しいものかは今ではわかりません。
そこで、私が知る限りのことを記し考えてみたいと思います。
私が最初に「歌」について知ったのは、ドロシー・マツオ氏著の「若者たちの戦場」に出てくる、マーティン・イイダ軍曹が連隊歌を作った、というエピソードと日本語訳された歌詞でした。
ハワイ、キラウェア出身のイイダ軍曹はL中隊に所属し、140高地の戦闘で戦死しました。
(140高地の戦闘は、キャッスルヒルの戦闘の前哨戦で、1944年7月4~8日にかけての戦闘です)
442連隊がチビタベッキアで第100大隊に合流したのが6月10日ですから、戦地に来て1ヶ月という所でした。
442連隊歌がいつごろ作られたのかは定かではありませんが、歌詞の内容からキャンプ・シェルビーではないかと言う気がします。
とすると、必然的に100大隊歌より442連隊歌の方が先、という事になるのですが。
その後、日系部隊の再現映像を撮られたForest氏、以前から日系部隊を研究しWebサイトで紹介しておられたhawkeye大尉を通じて、我々の再現活動動画に日系3,4世の方々が歌った「442nd Fighting Song」を使用する事となり、初めてメロディを知りました。
Four-Forty-Second Infantry! We're the boys of Hawai'i nei
We'll fight for you.And the Red, White and Blue,
And go to the front.And back to Honolulu-lulu.
Fighting for dear old Uncle Sam. Go for broke! We don't give a damn!
We'll round up the Huns. At the point of our guns,And vict'ry will be ours!
その時の動画がこれです。
その後、442連隊歌の他に第100大隊歌もある、と言う話をブログか何かで知ったのですが、それ以上の情報は無く数年が過ぎます。
2012年9月。
初めてハワイ、ホノルルの第100大隊クラブを訪問した際、冒頭の歌詞をいただきました。
印刷された紙にいくつか手書きが加わった歌詞の紙に「100th Infantry Batalion Marching Song」と書かれているのを見つけた時の興奮は今でも忘れられません。
アラカキ氏に「これはイタリアで歌った歌だよ」 と聞き、楽譜、メロディは無いのかと尋ねたところ「これしか無い」との答えでした。
その時は残念に思ったのですが、よくよく歌詞を眺めていると、ピンと気づくものがありました。
「これって、442ソングの歌詞替え版ちゃうん?」
試しに小さく歌ってみると、ピッタリ合います。
そして他のveteranやご家族の方にも促され、クラブ内で歌ってみると拍手喝采ww
どうやら合っていたようです。
その後、JointMemorialServiceのセレモニーでは、歌唱隊が1番を100、2番を442版の歌詞で歌った事もあって、「同じメロディ、違う歌詞(似ているが)」である事がはっきりしました。
おそらくはどちらかが先に作られ、替え歌的にもう片方が作られたのでしょう。
では、どちらが先だったのか? に戻ります。
私は以前は(希望的な面もありますが)100大隊歌が先だと考えていましたが、前述の通りなら442連隊歌が先だという事になります。
まず、442歌については前述の通りマーティン・イイダ氏が作ったという記述がありますが、曲については作曲と言うわけではなさそうです。
これはアメリカの沿岸警備隊「U.S.CoastGuard」の行進曲で「Semper Paratus」と言う曲です。
とても似ている、と言うよりほぼそのままなのが分かるかと思います。
このSemper Paratusは、戦前のハワイ国土防衛軍でも使用されていたそうで(現在の州軍の士官に確認しました)298,299連隊に所属していた100のオリジナルメンバーなら知っていて当然でしょうが、VVVや普通のハワイ市民であっても知っていて不思議ではありません。
曲調も良く、自分達ハワイアンのテーマのような印象を持っていたのかもしれません。
442歌も100歌も「ハワイ」に関する部分はほぼ共通で、まぁ「コトンク」の事は考えていない作りです。
このあたりは100が先、な気がした理由です。
100の歌詞にある「What the Hell!!」(地獄がなんだ!) と言う部分は442では「Go For Broke!」ですね。
ここも、442の方がしっくりくる点でもあります。
442連隊歌のコーラス部分のライライライ、の部分について、本土で監視していたドイツ軍捕虜に教えてもらった歌から取ったとの記述がどこかの本にあったはずなのだが、どの本だったか。。。
ちなみに第100大隊はキャンプマッコイで、442連隊はキャンプ・シェルビーでそれぞれドイツ軍捕虜監視の任についており、それぞれ良好な関係を築いたとあります。
一方100大隊歌は、コーラスの部分に”Imua e”と入りますが、これはハワイ語で「前へ!」とか前進を意味する言葉で、戦いのトキの声だったそうです。
100の歌詞にある「Pearl Harbor to Italy&France」と言うのは1944年以後でないと作れませんが、veteranからの聞き取りの中で当初は「Pearl Harbor to Italian Front」と歌ってたと言う話があり、余計に悩みます。
まぁどちらにしても「俺たちは”Pearl Harborから戦っている”」と言う、100オリジナルの心境をよく表していると思います。
その他100大隊のveteranから聞き取りした所「これは戦地で歌った」「戦後作られたんじゃないか?」「442の歌だね」「100の方が先に歌っていた」などなど、相手によってずいぶんバラバラでした。
442のベテランには聞いていません。。。聞く時間無かったのです。
果たして、実際はどうだったのでしょうかね?
簡単に整理してみますと。
100大隊歌 作者不明 1943年イタリア以降に作られた。 戦後の可能性も否定できない。ほぼ完全にハワイ仕様。
442連隊歌 イイダ軍曹作詞 1944年7月以前に作られた。 442と歌っているが、ハワイ重視。
ちなみに、英語版ウィキペディアの442RCTには次のように書かれていました。
The song may have originally been written for the 100th Battalion and entitled One-Puka-Puka in place of Four-Forty-Second, thus explaining the reference to Hawaii nei ("Beautiful Hawaii") and the vow to go back to Honolulu.
簡単に訳すと、この歌は元々100大隊の為に書かれ、”442”の所は”OnePukaPuka”でした。 と言う事ですが、ウィキペディアも完全に信用するわけにもいきませんね。
※なんせ第100大隊の項目は私自身が書いてますしw
なお、私は「どちらが先か」と争うつもりはまったくありません。
それ自体は実は重要ではないのです。
私が最も気にする点は「100Songはいつから歌われたのか?、また仮に442Songが先なら、100のメンバーはそれを歌ったのか?」
その2点なのです。
理由は。。。
ここまで読んでお付き合いいただいた方には説明不用かと思いますw
第105回 Vショー展示 Vol.2(最終項)
アロハ桜 植替え作業 実施終了報告。
植樹したアロハ桜の植替え作業について
2021 謹賀新年
映画「GREYHOUND」を見ました。 ※ネタバレ含みます。 ※一部追記。
2017年 まとめ
アロハ桜 植替え作業 実施終了報告。
植樹したアロハ桜の植替え作業について
2021 謹賀新年
映画「GREYHOUND」を見ました。 ※ネタバレ含みます。 ※一部追記。
2017年 まとめ