2019年05月07日
イタリアンフロント1944”Battle of Belvedere” レポVol.2
2019年4月28~29日にかけて開催しましたリエナクトメント、「イタリアンフロント1944”Battle of Belvedere”」のレポート第2項をお送りします。

数年前から温めてきた、小規模でも内容の濃いリエナクトメントをやろうとの企画でしたが、今回戦史研究団体 Lueders Kaserneの協力を得て、開催に漕ぎ着ける事ができました。
想定時期は1944年6月の中部イタリア。
ローマを開放し、北上する連合軍の尖兵として進撃する第100歩兵大隊。
対するはドイツ陸軍の主力後退を支援する、第162歩兵師団隷下のトルキスタン義勇軍第1野戦大隊。
戦史において記述と地図から読み取れるのはここまでです。
この先の中隊、小隊以下の行動に関して残る記録はありません。
当時の状況から、何パターンもの想定が考えられる中で、充分起こりえたと考えられる状況を両軍参加者に付与し、1夜2日をシュミレートして実施致しました。





中隊は前進を開始。
上級部隊から偵察報告の上がっている”B丘”に対する攻撃の、集結地を目指します。
※時間の関係上今回、長い距離の行軍は実施していませんが、本来は数10km以上の行軍でした。




分隊は森に入ります。
イタリア戦線は主に山岳地を争う攻防であり、第100歩兵大隊は常にその尖兵でした。
彼らは1日分の食糧と弾薬、僅かな寝具を携行してそのほとんどを徒歩で突破していきました。


集結地に到着。
想定の小隊長から指示された地域へ分隊を展開させます。








分隊は更に分隊長から位置を示され、退避壕を構築します。
これは主に砲撃から身を守る為の壕で、戦闘地域では部隊が停止する毎に掘られたでしょう。
もっともイタリア戦線では、岩場が多く固くてまったく掘れなかったとの証言も残っています。


全員が穴掘りに没頭する訳ではなく、当然警戒の歩哨が立ちます。
本来は部隊の前衛に歩哨用の警戒壕を構築し、警戒するのですがそれが完成するまではこのように地形地物を利用して身を隠し、敵方を監視します。








さて一方のドイツ軍ですが、午前中から山中に入り陣地を構築していました。
今回の想定は第162師団(トルキスタン義勇部隊)です。
彼らはイスラム教徒のテュルク人(トルコ人に非ず)を中心に編成された部隊ですが、その範囲は中央アジア全体にう渡っており、アジア系の顔立ちも多いのが特徴です。
もっとも、今回その部隊を想定したのは第100歩兵大隊が直接戦火を交えている事が判明している部隊だからですが。
今回の想定ではドイツ軍主力は戦線を放棄して撤退中であり、当該部隊はそのしんがりとして遅滞戦闘を命ぜられていました。
斜面と岩場、そして雨と悪条件が重なる中で陣地を構築し、障害(模擬鉄条網、及び地雷)を設置してアメリカ軍の進撃を遅らせるための戦闘を準備します。
以下次回。
数年前から温めてきた、小規模でも内容の濃いリエナクトメントをやろうとの企画でしたが、今回戦史研究団体 Lueders Kaserneの協力を得て、開催に漕ぎ着ける事ができました。
想定時期は1944年6月の中部イタリア。
ローマを開放し、北上する連合軍の尖兵として進撃する第100歩兵大隊。
対するはドイツ陸軍の主力後退を支援する、第162歩兵師団隷下のトルキスタン義勇軍第1野戦大隊。
戦史において記述と地図から読み取れるのはここまでです。
この先の中隊、小隊以下の行動に関して残る記録はありません。
当時の状況から、何パターンもの想定が考えられる中で、充分起こりえたと考えられる状況を両軍参加者に付与し、1夜2日をシュミレートして実施致しました。
中隊は前進を開始。
上級部隊から偵察報告の上がっている”B丘”に対する攻撃の、集結地を目指します。
※時間の関係上今回、長い距離の行軍は実施していませんが、本来は数10km以上の行軍でした。
分隊は森に入ります。
イタリア戦線は主に山岳地を争う攻防であり、第100歩兵大隊は常にその尖兵でした。
彼らは1日分の食糧と弾薬、僅かな寝具を携行してそのほとんどを徒歩で突破していきました。
集結地に到着。
想定の小隊長から指示された地域へ分隊を展開させます。
分隊は更に分隊長から位置を示され、退避壕を構築します。
これは主に砲撃から身を守る為の壕で、戦闘地域では部隊が停止する毎に掘られたでしょう。
もっともイタリア戦線では、岩場が多く固くてまったく掘れなかったとの証言も残っています。
全員が穴掘りに没頭する訳ではなく、当然警戒の歩哨が立ちます。
本来は部隊の前衛に歩哨用の警戒壕を構築し、警戒するのですがそれが完成するまではこのように地形地物を利用して身を隠し、敵方を監視します。
さて一方のドイツ軍ですが、午前中から山中に入り陣地を構築していました。
今回の想定は第162師団(トルキスタン義勇部隊)です。
彼らはイスラム教徒のテュルク人(トルコ人に非ず)を中心に編成された部隊ですが、その範囲は中央アジア全体にう渡っており、アジア系の顔立ちも多いのが特徴です。
もっとも、今回その部隊を想定したのは第100歩兵大隊が直接戦火を交えている事が判明している部隊だからですが。
今回の想定ではドイツ軍主力は戦線を放棄して撤退中であり、当該部隊はそのしんがりとして遅滞戦闘を命ぜられていました。
斜面と岩場、そして雨と悪条件が重なる中で陣地を構築し、障害(模擬鉄条網、及び地雷)を設置してアメリカ軍の進撃を遅らせるための戦闘を準備します。
以下次回。
2025年5月 ReenactmentTraining Vol.3(最終項)
2025年5月 ReenactmentTraining Vol.2
2025年5月 ReenactmentTraining Vol.1
耐寒私物演習2024 Vol.2
耐寒私物演習2024 Vol.1
第106回 ビクトリーショー展示
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