2019年06月09日
イタリアンフロント1944”Battle of Belvedere” レポVol.7
2019年4月28~29日にかけて開催しましたリエナクトメント、「イタリアンフロント1944”Battle of Belvedere”」のレポート第7項をお送りします。

数年前から温めてきた、小規模でも内容の濃いリエナクトメントをやろうとの企画でしたが、今回戦史研究団体 Lueders Kaserneの協力を得て、開催に漕ぎ着ける事ができました。
想定時期は1944年6月の中部イタリア。
ローマを開放し、北上する連合軍の尖兵として進撃する第100歩兵大隊。
対するはドイツ陸軍の主力後退を支援する、第162歩兵師団隷下のトルキスタン義勇軍第1野戦大隊。
戦史において記述と地図から読み取れるのはここまでです。
この先の中隊、小隊以下の行動に関して残る記録はありません。
当時の状況から、何パターンもの想定が考えられる中で、充分起こりえたと考えられる状況を両軍参加者に付与し、1夜2日をュミレートして実施致しました。



ドイツ軍撤収後の陣地へ攻撃をかけた米軍ですが、突入してようやく陣地が無人である事に気付きます。
レポート第4項に記した通り、ドイツ軍は主力の後退に成功したため、この陣地を放棄して夜間の間に撤退していました。
実際、ベルヴェデーレ近郊での戦史を見ると異常なくらいの速度で第100歩兵大隊は前進しており、このような例は少なからずあったことと考えます。
中隊は残置された機材や装備を確認しつつ、敵の生き残りが居ないか掃討します。



本来の想定に無かった事ですが、陣地内に1名のドイツ兵が残っていました。
(彼は米国人で、言葉の疎通が一部上手くいかず、また「どうしても捕虜になりたかった」ようでした。このあたり、日本もアメリカも変わらない部分があるのでしょうね。)
幸い(?)にも言葉もあまり通じず、相手が何を考えてるか判らなかった為、捕虜としても緊張感を維持する事ができました。
対抗戦形式では起こり得る想定外ではありますが、このあたりは統裁部の裁量と言う所でしょう。
攻撃成功後周囲の警戒、逆襲対処が下令された所で状況中止といたしました。



徒歩にて戻り、整列して人員の異常の有無を確認します。
野外イベントでは必要な事ですが、実際の軍隊であっても人員と健康状態の確認は行なわれます。当たり前ですね。





状況が終了したところで、ドイツ軍と合同でAAR(事後研究会)を行ないます。
今回はアメリカ軍集結地から始め、野営した退避壕、歩哨壕を見学して回り、その後は斥候の侵入経路やドイツ軍側歩哨の位置、障害の位置、更に攻撃経路等をお互いにその意図を併せて説明し、両軍で確認しました。
これは全体の流れを把握できると共に、次回への参加者の良い教育になったものと思います。
さて、このレポートもあと1回で終わりです。
次回は飯ネタです。
数年前から温めてきた、小規模でも内容の濃いリエナクトメントをやろうとの企画でしたが、今回戦史研究団体 Lueders Kaserneの協力を得て、開催に漕ぎ着ける事ができました。
想定時期は1944年6月の中部イタリア。
ローマを開放し、北上する連合軍の尖兵として進撃する第100歩兵大隊。
対するはドイツ陸軍の主力後退を支援する、第162歩兵師団隷下のトルキスタン義勇軍第1野戦大隊。
戦史において記述と地図から読み取れるのはここまでです。
この先の中隊、小隊以下の行動に関して残る記録はありません。
当時の状況から、何パターンもの想定が考えられる中で、充分起こりえたと考えられる状況を両軍参加者に付与し、1夜2日をュミレートして実施致しました。
ドイツ軍撤収後の陣地へ攻撃をかけた米軍ですが、突入してようやく陣地が無人である事に気付きます。
レポート第4項に記した通り、ドイツ軍は主力の後退に成功したため、この陣地を放棄して夜間の間に撤退していました。
実際、ベルヴェデーレ近郊での戦史を見ると異常なくらいの速度で第100歩兵大隊は前進しており、このような例は少なからずあったことと考えます。
中隊は残置された機材や装備を確認しつつ、敵の生き残りが居ないか掃討します。
本来の想定に無かった事ですが、陣地内に1名のドイツ兵が残っていました。
(彼は米国人で、言葉の疎通が一部上手くいかず、また「どうしても捕虜になりたかった」ようでした。このあたり、日本もアメリカも変わらない部分があるのでしょうね。)
幸い(?)にも言葉もあまり通じず、相手が何を考えてるか判らなかった為、捕虜としても緊張感を維持する事ができました。
対抗戦形式では起こり得る想定外ではありますが、このあたりは統裁部の裁量と言う所でしょう。
攻撃成功後周囲の警戒、逆襲対処が下令された所で状況中止といたしました。
徒歩にて戻り、整列して人員の異常の有無を確認します。
野外イベントでは必要な事ですが、実際の軍隊であっても人員と健康状態の確認は行なわれます。当たり前ですね。
状況が終了したところで、ドイツ軍と合同でAAR(事後研究会)を行ないます。
今回はアメリカ軍集結地から始め、野営した退避壕、歩哨壕を見学して回り、その後は斥候の侵入経路やドイツ軍側歩哨の位置、障害の位置、更に攻撃経路等をお互いにその意図を併せて説明し、両軍で確認しました。
これは全体の流れを把握できると共に、次回への参加者の良い教育になったものと思います。
さて、このレポートもあと1回で終わりです。
次回は飯ネタです。
2025年5月 ReenactmentTraining Vol.3(最終項)
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